自動車メーカーの間でイギリス市場は“ヨーロッパの宝島”と呼ばれてきた。イギリスではクルマがいい値段で売れるのだ。しかしその価格が最大30%も下落することが予想され、地元ドライバーにとってありがたくない名声も終わりを告げそうだ。
労働党政権が「イギリスをボルな」キャンペーンを展開、価格上昇の仕組みにメスを入れたのだ。情報筋によると、政府の調査では、同一モデルがイギリスの近隣諸国では数千ポンドも安いことを指摘している。
こういった価格差を理由に大陸からクルマを個人輸入するユーザーも多いが、その手続きはあまり簡単でないので、大部分のユーザーは政府が調査に基づき何らかの対策をとることを待っている。消費者にとっては水平線の彼方に大幅のプライスダウンが見えてきて期待感は高まっているが、メーカーは収益を確保するため、こうした動きに対してはもちろん強く抵抗している。