トヨタや日産、ホンダなど日本ブランド車の世界での販売シェアは約3割で、これは世界第1位だ。しかし、日本の自動車サプライチェーンが、世界最強レベルであることはあまり知られていない。
レスポンスの読者だと3月に放送されたTVドラマ「LEADERS リーダーズ」をご覧になった方は多いのではないだろうか。実名は使われていないが、豊田喜一郎がどのようにして国産の自動車産業を興したかというストーリーだ。
皆さんは、「戦艦ポチョムキン」という映画をご存じだろうか。1925年にソビエト連邦によって製作された無声映画だ。ロシア革命を称えるプロパガンダは置いておいて、無声映画としての評価は世界でも高い。
時代と同じく、モノづくりにも栄枯盛衰がある。日本も明治以降の繊維産業の時代から、現在の重化学工業や自動車、IT産業へと産業構造が変革してきた。特に昨今では、「円高」という為替ファクターから、海外から安い商品が日本に入り、衰退していく産業も多い。
今月、桜も満開まであと少しという頃、スウェーデンのストックホルムに行って来た。男性、女性、老人とも道行く人が全てオシャレでカッコいい。ストックホルムは、そういう大人の街だ。スウェーデンの人口は1千万人弱で、東京都より少ない。
先日、テスラモーターズの『モデルS』に初めて試乗した。EVならではの加速感、クイックなレスポンスは、やはり前評判通りの素晴らしさだった。しかし、私が驚いたのはEVとしての性能ではなく、むしろ「クルマとして良くできている」という点である。
まもなく東日本大震災から3年が経つ。2011年3月11日金曜日、その日のことは、今もしっかりと脳裏に刻まれている。私は、豊田市のトヨタ自動車本社の12階のオフィスにいた。
自動車各社は、今月、本年3月期決算予想を公表した。軒並みの過去最高益とのことだ。トヨタ自動車は、営業利益が2兆4000億円(前年比81.7%増)とリーマンショック直前に記録した過去最高益を塗り替えると予想。
今月より「Move the World」というタイトルでコラムを担当させていただくことになった。私がどういうキャリアかは、「プロフィール」にも記載したが、トヨタ自動車で31年間勤務し、先日卒業した。