経団連の榊原定征会長と連合の古賀伸明会長の労使トップが会談し、2015年春闘が本格的にスタートした。
「アベノミクス」の是非が問われる「賃上げ」を巡る政労使の動きが活発化しているが、三菱自動車の労働組合も、2015年春闘で月6000円のベースアップ(ベア)を求める執行部案を決めた。
日本自動車工業会の池史彦会長は12月18日の定例会見で、2015年の賃金交渉に関連し、「物凄い勢いの円安で、われわれにはある種、水膨れした利益があるので還元していくのだろう」と述べた。
自動車関連企業の労働組合でつくる自動車総連が、2015年の春闘で全社員の月給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)を、6000円以上を統一要求する方針を固めた。15年1月の中央委員会で正式に決定するという。
「賃上げ」の話題で連日ニュースとなった2014年春闘がピークを過ぎると、次は企業の新卒採用計画だが、きょうの日経が、2015年春の採用計画調査の1次集計結果を取り上げている。
スズキは3月12日、ベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分の全社一律的な実施は見送るものの、若手従業員などの改善原資として月800円を回答した。
日産自動車は3月12日、ベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を含み月平均9500円の「平均賃金改定額」の組合要求に対し満額回答を示した。このうちベア相当は3500円。
三菱自動車工業は3月12日、春闘交渉で組合が12年ぶりに要求していたベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分の月額平均3500円に対し、2000円を回答した。経営再建が一段落し、2000年以来14年ぶりのベア実施となる。
2014年の春季労使交渉は3月12日に一斉に回答が提示され、焦点となったベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分では2008年以来、6年ぶりの有額回答が相次いだ。最大手のトヨタ自動車は、ベア相当で4000円の組合要求に対し2700円の回答となった。
春闘のニュースが連日紙面をにぎわすのは久々である。その2014年の春季労使交渉もきょう3月12日は、自動車・電機など製造業大手が労働組合側に一斉回答し、ヤマ場を迎える。
3月12日の集中回答を前に2014年の春闘労使交渉が大詰めを迎えているが、注目のトヨタ自動車はベースアップ(ベア)に相当する賃金改善について月2700円とする方針を決めた。約4000人の非正規社員も日給を200円引き上げるという。
2014年春闘のリード役の電機や自動車の労使交渉がピークを迎えたが、自動車総連は傘下の1120労組のうち85%に当たる948労組が2月末時点でベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を要求したという。
ベアが注目される春闘が本格的にスタートしたが、帝国データバンクは、「2014年度の賃金動向に関する企業の意識調査」を実施し、その結果をまとめた。
三菱自動車工業の益子修社長は、2月12日に始まった今春闘について「ここまで頑張ってくれた社員に応えるのはもっともだが、日本経済が立ち直るために何ができるかも考えて対応したい」と述べた。
自動車メーカー各社の労使による2014年の春季交渉が2月12日の要求書提出でスタートした。今年は業績の改善や政府による労使への「好循環実現」の要請もあり、賃金改善(ベースアップ)が要求され、その決着が焦点となる。