川と人が紡ぐマリの手仕事に出会う



ナショナルデーは、伝統と現代が交差する「マリ音楽」のスペシャルライブ

2025年7月22日
EXPO2025 News Vol.7
大阪・関西万博メディアセンター

川と人が紡ぐマリの手仕事に出会う

ナショナルデーは、伝統と現代が交差する「マリ音楽」のスペシャルライブ

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O1-960kTy01

職人兼デザイナーのムサ・バガヨコさん

 

 西アフリカに位置する内陸国マリは、国土の約6割を占める砂漠と、人々の暮らしを潤すアフリカ最大級の大河「ジョリバ川(ニジェール川)」を抱え、古くからサハラ砂漠における交易の要所として栄えてきました。ジョリバ川の恵みは、漁業、畜産、農業や綿花栽培、交易(金や塩など)などの産業を育むとともに、人口の約70%が川に沿って生活し、文化、芸術、観光の場となるなど、長い歴史の中で人々をつないできました。しかし近年は、極端な気象現象による水位の激しい変動が洪水や河川の浸食と砂漠化などを引き起こし、人々の生活を脅かしています。「大阪・関西万博」は最先端技術だけでなく、人と自然の共生を考える場でもあります。マリは当博覧会参加を通じて、「気候変動による過酷な状況の中で、川と共に生きる暮らしを、どう未来に手渡すか」という問いを世界に投げかけています(※1)。

 

■パビリオン紹介

 会場南西部「コモンズD」館にある、同国パビリオンでは、床面に描かれたジョリバ川を模した大きな地図を歩きながら、川と結びついた暮らしの歴史や文化に触れられるほか、木琴「バラフォン」や打楽器「ジャンベ」などの伝統楽器を実際に鳴らす体験もできます。また、「Better Cotton」基準(※2)を満たす持続可能な綿花栽培など、暮らしと環境のつながりを見つめ直す取り組みも紹介されます。

 

 そして何よりもこのパビリオンの大きな魅力は、商業コーナーで現地の人々と直接触れ合えること。とくにマリは、現地からのスタッフが多く、泥染め職人、彫刻師、宝飾職人、革職人など約15人の職人が日替わりで店頭に立って、自らの手仕事で生まれた品々を紹介してくれます。オーガニックコットンを使ったマリの伝統的染物である泥染め「ボゴラン」や藍染「ガラ」の衣服、トゥアレグ族手作りの銀細工アクセサリー、木彫りの人形など、マリの多様な文化と職人技が詰まった貴重な一点ものの数々が楽しめます。

 

  その中で来場者を迎えている職人の一人がムサ・バガヨコさん。首都バマコ出身で20年以上のキャリアをもつ、泥染め職人兼デザイナーです。「泥染め『ボゴラン』の幾何学模様は邪気から身を守ることを意味し、身につける人の性格や社会的な役割を表現しています。全て手作りだから、完成に4年かかったものもありますよ」と笑顔で説明。特に注目は、展示の壁面上部をぐるりと彩る約37メートルのボゴラン装飾。これもバガヨコさんが、博覧会の為に特別に制作した作品です。土や植物の色を布に移すこの伝統技法は、自然と共に生きるマリの人々の知恵と感性そのものなのです。

 

 さらにバガヨコさんは、マリ国内のフェアトレード団体「CCEM(マリフェアトレード協議会)」(※3)にも所属し、エシカルファッションや環境負荷の少ない製品づくりを進める現地プロジェクトにも関わっています。素材の選定から流通まで、人と環境に配慮した持続可能なものづくりへの想いを、来場者に届けます。

 

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■8月2日「マリ」ナショナルデー

 西アフリカを代表する伝統音楽文化の宝庫と言われるマリのナショナルデー。文化パフォーマンスの注目は同国を代表するミュージシャンや歌手約14人による約1時間の特別ステージです。出演者の一人は国際的に活躍する作曲家・編曲家・キーボーディストであるシェイク・ティディアン・セック(Cheick Tidiane Seck)さん。世界的に有名なアフリカ音楽の巨匠である故フェラ・クティやサリフ・ケイタ、ユッスー・ンドゥールらへの楽曲提供をはじめ、英国人気ロックバンド「ブラー」のデーモン・アルバーンらとも共演する、マリ音楽界の重鎮とされています。ジャズやアフロビート、ファンクと伝統音楽を融合させ、豊かな文化を現代に伝える存在です(※4)。

 

 また、マリで古くから歴史や神話を語り継ぐ“語り部”として重要な役割を果たしてきた「グリオ」(※5)家系出身の2人、アビブ・コワテ(HABIB KOITE)さんとワッサ・クヤテ(Wassa KOUYATE)さんの出演も見どころのひとつ。コワテさんは、マリのグリオ文化を背景に、アフリカン・アコースティックやワールドミュージックの分野でも国際的に活躍するギタリストです。伝統を現代の感性で表現し、ギターで軽やかに紡がれる音楽は世界中のリスナーに支持されています。またクヤテさんは21弦の伝統楽器「コラ」で神話を歌い継ぐ女性グリオです。同じルーツを持つふたりが、それぞれのスタイルで響き合い、マリ音楽の奥深さを浮かび上がらせます。

 

 8月2日は、多民族国家マリにおける共生と創造の力を、音楽を通じて体感できるひとときとなるでしょう。

 

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(※1)大阪・関西万博「コモンズD」マリ共和国ブース内展示パネルより

(※2)持続可能性を重視した綿の生産方法を推進する非営利組織「ベターコットンイニシアティブ(BCI)」の基準を満たすコットンのこと。

https://bettercotton.org/

(※3)公正な取引を通じた世界の貧困問題の解決、生産者の持続可能な生活の実現を目指して活動する国際ネットワーク組織。

(※4)参考 https://barks.jp/news/673194/

(※5)西洋のアフリカ侵略まで文字を持たなかった西アフリカにおいて、様々な事象を伝承してきた人々の事。

https://www.ml.emb-japan.go.jp/files/000120825.pdf

 

注目イベント・トピックス情報

 

■7月25日スタートの『大阪ウィーク〜夏〜』にて

夏を楽しむ「万博ゆかたデー」開催!

 

 大阪府内43市町村と力を結集し、春・夏・秋の3期にわたって展開する「大阪ウィーク」。第2段となる「大阪ウィーク〜夏〜」が7月25日(金)からスタートします。中でも7月25日(金)~7月28日(月)は「万博ゆかたデー」として、EXPO アリーナ「Matsuri」に高さ8mのやぐらと1,000個以上の提灯を設置。老若男女から愛される「マツケンサンバ」や盆踊りでギネス世界記録に挑戦する企画など、見逃せないイベントが目白押しです。

https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250714-04/

 

❶ 大阪ウィーク~夏~オープニングイベント 

マツケンサンバ@EXPO2025

 

マツケンこと松平健さんも出演し、華やかなステージで「大阪ウィーク〜夏〜」の開催を盛り上

げます。

日時:7月25日(金)18時~19時(17時開場)

場所:フューチャーライフゾーン EXPO アリーナ「Matsuri」

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/03d0f3c4-cbcd-43cb-8f79-f4f4e6c0880b

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O3-G8SzjyHS

 

❷ 盆踊りギネス世界記録™に挑戦!

 

同時に盆踊りを踊った「人数」と「国籍数」2つのギネス世界記録™に挑戦、大阪ウィークから新たな世界記録達成を目指します。スペシャルゲストとして、世界各地のお祭りに参加してきた宮川大輔さんも登場し会場を更に盛り上げます。

日時:7月26日(土)17時~20時30分(14時開場)

場所:フューチャーライフゾーン EXPO アリーナ「Matsuri」

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/7bd468c1-76f4-4b36-bbe3-83a7ae7f871a

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O4-oPSyHETf

 

❸ 次世代パフォーマンス/交流盆踊り

 

「次世代パフォーマンス」では次代を担う子ども達がダンス、演奏、書道パフォーマンスなどを披露し、来場者へ元気を届けます。「交

流盆踊り」では、大阪府内に伝わる「盆踊り」の担い手がEXPOアリーナに集結。各地域の踊り手や音頭取りが、地域で親しまれ

る盆踊りを披露し、会場を盛り上げます。

日時:7月27日(日)・7月28日(月)10時~20時30分(9時30分開場)

場所:フューチャーライフゾーン EXPO アリーナ「Matsuri」

URL  https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/318d4353-81cf-4fa5-8cf8-9c368cd7c1f0

 

❹ 大屋根リング盆踊り ~大阪から世界をつなぐ~

 

世界最大の木造建築物「大屋根リング」上で、約8,000人もの踊り手で盆踊りを開催。約2,000個の提灯やお揃いのうちわで雰囲気を醸成します。

日時:7月28日(月)18時~18時30分

場所:大屋根リング・スカイウォーク

URL https://www.expo-osaka2025.com/osakaweek/summer/ring.html

 

主な催事会場での直近のイベント情報(一部) ※8月2日(土)以降

開催日時、内容は告知なく変更する場合がございます。

最新情報はこちらから、イベント名を入力してご確認ください。

https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events

 

■ナショナルデー

 

「大阪・関西万博」の会期中、ほぼ毎日繰り広げられる「ナショナルデー」。

国ごとにテーマを定め、公式式典や多彩な文化プログラム、パレードなどが開催されています。

8月2日(土) マリ共和国

8月3日(日) ベリーズ

8月4日(月) ブルキナファソ

8月5日(火) ウクライナ

 

■パフォーマンス

 

「Royalty Pyramidia 2025 ファラオニックベリーダンス公演」

日時:8月3日(日)15時~17時(12時開場)

場所:コネクティングゾーン ポップアップステージ 北

内容:『古代エジプトから現代へ』エジプト発祥のベリーダンスをエンターテイメントに世界へ発信する新しいダンススタイルが、ファラオニックベリーダンス!!

煌びやかなエジプトの世界へお連れいたします。

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/6301e63f-9e6b-483d-aca7-40829c31ad15

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O5-55xNquX0

 

「舞で紡ぐ世界—伝統から未来への架け橋」

日時:8月4日(月)12時~16時(12時開場)

場所:エンパワーリングゾーン フェスティバル・ステーション

内容:中国の長い歴史の中で生まれた民族舞踊に現代のダンスを融合させ、年齢を超えた包容性と共生の理念を示します。伝統と現代を結び付けることで、民族舞踊文化の未来への創造性と多様性を表現します。

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/3d86842d-5835-4df9-a76b-811d0a6cc9e7

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O6-PO3Ms610

 

■日本文化

 

「どまつり in 大阪・関西万博」

日時:8月2日(土)11時~20時(10時30分開場)

   8月3日(日)10時~18時(9時開場)

場所:フューチャーライフゾーン EXPO アリーナ「Matsuri」

内容:にっぽんど真ん中祭りの受賞チームをはじめとする、どまつりチームが出演。

迫力ある演舞と映像とのコラボレーションした演出が見どころ!

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/2e3f743a-ac56-432a-bb45-78511eeb2c9b

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O7-Vf7TufgE

 

■スポーツ

 

日時:8月3日(日)9時~15時(9時開場)

場所:西ゲートゾーン EXPO メッセ「WASSE」

内容:スポーツと伝統が融合した至高の競技であり、その独特の世界観が国内のみならず海外の多くのファンをも魅了してやまない国技大相撲。そのような「大相撲」が、このたび「いのち輝く未来社会のステージ」である大阪・関西万博会場にて、大阪・関西万博場所を行ないます。

URL https://www.expovisitors.expo2025.or.jp/events/0337a521-0b23-4de6-b9ad-7f8863560d50

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507222482-O8-NyezeSCr