ホンダは11月3日、東京・江東区の夢の島マリーナを会場に、株主優待イベントを開催した。ホンダならではの株主優待を提供することで株式保有の長期化やファン株主の拡大をめざすもので、今回は、日本ではあまり馴染みがない「マリン事業」にフォーカスし、応募した20組48名の株主とその家族がボートによるクルージングを通じてホンダマリンの世界を体感した。
◆「株主優待」刷新で長期保有ファン創出へ
ホンダ株主優待 マリン体験会(11月3日)ホンダは1984年から株主優待のひとつとして工場見学会を開催してきた。このほか、レース観戦やファンイベント「Enjoy Honda」開催などをおこなってきたが、2023年3月に株主優待の取り組みを大幅刷新。特に体験型株主優待を拡充させている。
2025年には新たに「Honda Jet体験会」「モビリティリゾート体験会」「セーフティスクール体験会」「ラグビー観戦」そして「マリン体験会」を開催。回を追うごとに参加への応募は増えているという。実際、今回のマリン体験会へは8200名を超える応募があり、その倍率は410倍にものぼる。
株主数そのものも右肩上がりで増加しており、株主優待の刷新、個人投資家向け説明会の開催、株式分割による投資単価の引き下げや、株主総会へのバーチャル方式導入などの効果で、2023年3月時点で21万5508件だった株主数は2026年6月に73万超と約3.4倍になった。
ホンダ株主優待 マリン体験会(11月3日)
特に体験型優待への期待や満足度が高く、参加した株主はブランドへの理解を深めるだけでなく、株式の長期保有にもつながっているという。
なお、体験型株主優待への応募は、保有株式100株以上、さらにイベントに応じて保有継続年数「1年未満」「1年以上3年未満」「3年以上」の条件がある。今回の「マリン体験会」は3年以上の保有が応募条件となっていた。
ホンダは四輪事業の立て直しを図っている最中だが、今年5月に発表した中期ビジネスアップデートの中で2029年3月期に営業利益で過去最高水準である1兆4000億円以上の達成、2031年3月期には全社ROIC10%を目指すとした。この発表以降、3月以来落ち込んでいた株価は上昇、10月21日には年初来高値を更新し1831円とし、日経平均の伸びを大きく上回った。
また、配当利回り(2027年3月期見通し)は4.16%と他自動車6社と比べても圧倒的に高い(平均3.05%)。足元の事業環境は不透明な状況も続くが、継続的に株主還元の成長を維持していくため2027年3月期の予想は、年間配当金を70円としている。
◆「今後もホンダらしい株主優待を」
ホンダ株主優待 マリン体験会(11月3日)この日おこなわれたマリン体験では、ホンダのマリン事業の歴史や、船外機がクルマのエンジンを応用し開発されていることなどが紹介され、参加者たちは時折驚きの声を上げながら耳を傾けた。
クルーズには、最新のV8エンジン船外機「BF350」を2機がけした2艇のボートが用意され、夢の島マリーナを起点に約90分の水上ツアーがおこなわれた。
普段目にすることがない、水上から見上げるレインボーブリッジや、東京スカイツリー、間近にせまる橋桁、そして体感速度はおよそ200km/hにもなるというボートの加速を楽しみ、笑顔があふれた。
ホンダ株主優待 マリン体験会(11月3日)経理財務統括部 財務部の伊藤功志部長は、「今後も、ホンダの株主になっていただいた株主様、これから株主になっていただける方、昔からホンダを支えてくださっている株主様にも、ホンダの事業、製品、施設、理念を身近に感じてもらい、ホンダファンになっていただき、長期で株を保有していただけるよう、体験型優待や優待品を継続して実施し、充実させていきたいと考えております。今後もホンダらしい株主優待を楽しみにしていただければと思います」と語った。来年はどんな株主優待が用意されるのか、ホンダファン、株主の皆さんは要注目だ。










