フォルクスワーゲングループのブランドグループ コアは11月27日、生産効率化のため新組織体制を導入すると発表した。
ブランドグループ コアは、フォルクスワーゲン、シュコダ、セアト&クプラ、フォルクスワーゲン商用車の主要ブランドを含む組織単位だ。このブランドグループ コアは、生産の戦略的な再編を進め、高性能な地域生産ネットワークを構築する。
その第一歩として、アンドレ・クレブ氏(現フォルクスワーゲンブランドの企画・生産技術責任者)が、2026年1月1日付でイベリア半島の生産地域管理を担うチーフ・プロダクション・オフィサー(CPO)に就任する。
この新設ポジションは、ブランド全体を超えた責任を持ち、フォルクスワーゲンブランドの生産・物流担当取締役であり、グループ執行役員にも名を連ねるクリスチャン・フォルマー氏と、セアト&クプラのCEOマルクス・ハウプト両氏に報告する。
イベリア半島の新しい組織構造は、スペインとポルトガルのフォルクスワーゲングループのすべての工場を対象とし、中央計画、生産管理、プロジェクトや量産開始管理、物流などの超ブランド的機能を地域管理に統合する予定だ。
この再編に関連して、現在ポルトガルのフォルクスワーゲン オートエウロパのマネージングダイレクター兼工場長を務めるトーマス・ヘーゲル・グンター氏が、2026年1月からフォルクスワーゲン乗用車ブランドの企画・生産技術責任者に就任することになった。
一方、セアト&クプラのプリシリーズセンター長を務めていたアナベル・アンディオン・ロメロ氏が、2026年3月1日付でポルトガルのフォルクスワーゲン オートエウロパの新マネージングダイレクター兼工場長に就任する。
アナベル氏は、セアト&クプラの電動アーバンカーファミリーの量産開始に向けたプリシリーズセンター(VSC)立ち上げで重要な役割を果たしており、その経験と専門知識をポルトガルのパルメラ工場に持ち込む予定だ。
トーマス氏のリーダーシップのもと、パルメラ工場は過去数年でフォルクスワーゲンブランドの中でもっとも効率的な生産拠点の一つに変貌した。
新しいBGCフューチャー・プロダクション・ガバナンスの管理モデルは、22拠点によるリーンプロセスを特徴とし、高性能な中央機能を支援に地域の自律性、効率性、柔軟性を高める狙いがある。
この体制は、ブランド横断の統制と地域責任制を通じて、生産競争力を持続的に強化し、自動車産業の将来課題を克服することを目指す。
フォルクスワーゲングループは、この生産・物流分野の新基準がグループ内外に波及する、としている。



