東京理科大学は9月17日、ナトリウムイオン電池の正極材料として期待されるP'2型Na0.67MnO2において、マンガンイオンの一部をスカンジウムイオンで置換することにより、耐水性とサイクル寿命が向上することを明らかにしたと発表した。
P'2型Na0.67[Mn0.92Sc0.08]O2のフルセルでは、平均放電電圧2.1V以上、初期放電容量170mAh/g以上を示し、300サイクル後の容量維持率が約60%という良好な性能を達成した。
研究では、P'2型構造においてヤーン・テラー歪みとスカンジウム置換が協奏的にはたらくことにより、充放電時の構造が最適化され、性能向上に寄与することを明らかにした。