STマイクロエレクトロニクスは5月31日、パワー・デバイスおよびパワー・モジュールを製造する新しい200mm SiC(炭化ケイ素)製造施設をイタリア・カターニャに建設すると発表した。
この施設には、テスト工程ならびにパッケージング工程も含まれる。この施設は、同じ拠点で準備中のSiC基板の製造施設と合わせて、STの「Silicon Carbide Campus」を形成し、1つの拠点でSiCを大量生産するための完全に垂直統合された製造施設というSTのビジョンを実現する。Silicon Carbide Campusの設立は、自動車、産業、クラウド・インフラなど、SiC製品を使用する各分野の顧客による電動化への移行や高効率化をサポートするための重要なマイルストーンだ。
Silicon Carbide Campusは、STのグローバルなSiCエコシステムの中心として機能し、SiC基板開発、エピタキシャル成長工程、200mmウェハ前工程、モジュール組み立て工程を含む製造フローの全工程に加え、プロセス研究開発、製品設計、チップ / パワー・システム / モジュール用の先端研究開発ラボ、および完全なパッケージング工程を統合している。これにより、基板製造、エピタキシャル成長工程、前工程、後工程の各工程で、歩留りと性能の向上に貢献する200mm技術を採用した、ヨーロッパ初のSiC製品の量産施設になる。