国土交通省は12月22日、新たな高速道路料金に関する基本方針を公表した。これまでの「整備重視の料金」から「利用重視の料金」への転換を図るとされている。
高速道路の料金については、建設の経緯の違いなどによる区間毎の料金差を是正し、普通区間、大都市近郊区間、海峡部等特別区間の3つの料金水準を継続する。また、大都市圏の料金については、環状道路整備の進捗を踏まえ、道路ネットワークの稼働率を最適化するため、ITS技術を活用しつつ、「世界一効率的な利用」を実現するシームレスな料金体系の構築を目指す。
一方、現在の料金割引については、効果が高く重複や無駄のない割引となるよう見直し、生活対策、観光振興、物流対策などの観点を重視しつつ、高速道路の利用機会が多い車に配慮する。しかし、生活対策や観光振興などの観点で導入された割引については一定の効果が見られたものの、割引の適用を待つ車両が高速道路上で滞留することや、割引を実施している特定の時間帯や曜日に高速道路が混雑する箇所もあるなど、割引により別の課題が生じているとのことだ。