パワーエックスの超急速EV充電器「Hypercharger」、アウディ店舗にて業界初導入…2台同時に高出力での充電が可能

超急速EV充電器「Hypercharger(ハイパーチャージャー)」と2台のアウディ e-tron。
  • 超急速EV充電器「Hypercharger(ハイパーチャージャー)」と2台のアウディ e-tron。
  • ビジョナリングが運営する「アウディ八王子」は、従来の店舗より南へ約7km、京王相模線京王堀之内駅から徒歩10分、多摩ニュータウン通り(都道158号線)沿いに移転した。旧店舗は「アウディ認定中古車センター Audi Approved Automobile(AAA)日野バイパス」としてリニューアル。
  • 屋外には中古車の展示も行われている。
  • 左からパワーエックスのEVチャージステーション事業部部長 森居紘平氏、Audi 八王子店長 木村敬之氏、ビジョナリング代表取締役社長 鷲尾潤二氏、アウディ ジャパンのブランドディレクター(フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長)、マティアス・シェーパース氏。
  • Audi Q8 e-tronへの充電を実演するマティアス・シェーパー氏。
  • アウディ八王子は、Hyperchargerが設置された国内初の店舗となる。
  • アウディ八王子敷地内に設置された蓄電池ユニット。高圧変電設備が必要無いため導入コスト削減にも繋がる。
  • 充電の際はアプリで設定を行う。

10月6日、アウディ ジャパンは「アウディ八王子」の移転リニューアルオープンに伴い、パワーエックス(Power X)製の蓄電池型超急速EV充電器「Hypercharger(ハイパーチャージャー)」を、自動車業界で初めて導入した。

◆再エネを活用した蓄電池型超急速EV充電器

Hyperchargerはパワーエックスが開発した、最大出力240kWの蓄電池型超急速EV充電器。この充電器の大きな特徴は、ふたつのポートを持ち、電気自動車2台同時の急速充電が可能なこと。1台充電時の最大出力は150kW、2台同時の場合でも1台当たり最大120kW、合計240kWの高出力での充電が可能だ。

一般的な充電器の場合、2台充電を始めると出力が急激に下がり、充電時間が長くなってしまうことが多い。Hyperchargerは、充電需要の低い時間帯に店舗屋上に設置した定格出力49.5kWの太陽光パネルから、店舗敷地内に設置された蓄電池に電気を蓄える仕組みになっている。そのため充電需要が高まる時間帯でも、蓄えた電気を利用することで超急速充電サービスが提供できる。

アウディ Q8 e-tronのセンターコンソールには満充電までの時間などが表示される。150kWでの充電に対応した車両であれば、わずか10分間の充電で約150km分の航続距離を充電できる。
充電場所の気温や、残容量などによっても変わるが、メーターパネル部分の表示では、109kWで充電されていた。約半分ほどのバッテリー容量で、満充電まで18分とのこと。かなり早い充電時間だ。

この充電器による充電サービスは、アウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲン3ブランドのオーナーを対象とした「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」の会員を対象に提供される。アウディ八王子では、店舗営業時間外でも充電が可能。Hyperchargerを採用したアウディ ウルトラ チャージャーは今後導入が本格化し、2023年末までに19基、2024年前半までに30基の設置を予定している。

◆エミッションフリーに向けた土台作り

アウディ八王子の移転リニューアルオープンに伴い、店舗ではセレモニーが行われ、アウディ ジャパンのブランドディレクター、マティアス・シェーパース氏、ビジョナリングの代表取締役社長 鷲尾潤二氏、パワーエックスのEVチャージステーション事業部部長 森居紘平氏が参加した。

左からパワーエックスのEVチャージステーション事業部部長 森居紘平氏、Audi 八王子店長 木村敬之氏、ビジョナリング代表取締役社長 鷲尾潤二氏、アウディ ジャパンのブランドディレクター(フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長)、マティアス・シェーパース氏。

アウディ ジャパンのシェーパース氏は、Hyperchargerを採用したメリットについて、以下のように語った。


《関口敬文》

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