オランダを拠点に地図・位置情報サービスをグローバルで展開するTomTom(トムトム)は5月23日、デジタル地図やリアルタイムマップなどの妻子遠端テクノロジーを紹介するテクノロジーブリーフィングを都内で開催した。
同社は1991年に、カーナビゲーション・デバイスを提供する企業として設立された。その後、カーナビゲーション用地図データを皮切りに、自動運転向けの高精細3Dマップの作成に着手したほか、スマートフォンを介して収集したビッグデータは企業や政府機関、交通機関などにも提供。今では日本を含む世界22カ所にオフィスを持つ地図作成のエキスパートとして、物流や自動車関連企業などと重要なパートナーを組むまでに成長している。
地図作成はパートナーと共に
この日のブリーフィングの冒頭では、同社チーフ・レベニュー・オフィサーであるマイク・スクーフス氏が登壇してトムトムの最新ビジネス概要について説明した。
そこで紹介されたのは、昨年末にAmazon、Meta、Microsoftと共に地図のオープン・マップ・プラットフォーム「Overture Maps Foundation」を立ち上げたことだ。マイク氏は「現在、スマホにダウンロードされるアプリの大半は位置情報を必要としており、(オープン化によって地図の魅力度が高まり)このマーケットは今後2025年までに40億ユーロへ拡大していくと予想している」とし、「地図作成はこれから先、パートナーと一緒に行われていくことになる」とその概要について説明した。
マイク氏は「今後はAIによる目的地検索が日常化していく」とした上で、「AIによる操作は、その使い勝手の良さからエンドユーザーからもその機能の進化が求められている。そこにはより多くのデータの集積が必要となるため、それは単独で実現することは不可能だ。データをオープンにしてパートナーシップを探す必要性が重要と考え、そこにトムトムが提唱する新たなマップ・プラットフォーム(TTMP)“オーバーチュア・マップス・ファンデーション”が活きてくる」と説明した。
「Overture Maps Foundation」とは
続いて、同社エンタープライズ・プロダクト・ストラテジーのバイスプレジデントを務めるラマチャンドラ・カラガ氏が、その「Overture Maps Foundation」について説明した。