位置情報技術を手がけるトムトムは、世界の交通トレンドを網羅的に分析した「トムトム・トラフィック・インデックス」第14版を発表した。この年次レポートは、6大陸62か国500都市を対象に、これまでで最も充実した包括的な分析内容となっている。
2024年の分析結果によると、対象500都市のうち379都市(76%)で平均速度が前年と比べて低下した。しかし、交通がスムーズに流れる最適な条件下の平均速度は安定しており、ほとんどの都市で若干の改善が見られた。この観察結果は、平均速度の低下が主に渋滞レベルに影響を与える動的要因によるものであり、道路インフラの変化が原因ではないことを示唆している。
都市間での移動時間(または平均速度)の違いは、交通の流れや全体的な運転条件に大きく影響を与える静的要因と動的要因の組み合わせに起因する。静的要因には、道路網の設計や制限速度、信号機の同期などが含まれる。一方、動的要因には、ピーク時の交通渋滞や季節的な交通量の増加、事故や工事、気象条件などが挙げられる。