ボックスが必要なのはなぜ?…サブウーファー[サウンドユニット セッティング法]

「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 25 FE)。
  • 「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 25 FE)。
  • 「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 20 FE)。
  • 「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 20 FE)。

カーオーディオユニットの取り付け作業には、さまざまなセオリーやコツが存在している。それらを紹介しながら、カーオーディオならではの面白さを明らかにしている当連載。現在は、「単体サブウーファー」のインストールに関するあれこれを説明している。

さて、「単体サブウーファー」とは前回の記事でも説明したとおり、サブウーファーユニットがそれのみで売られているもののことを指す。なのでこれを用いる場合には、「サブウーファーボックス」を別途用意しなくてはならない。しかし、そこのところが楽しみどころとなる。その心は、「どんなボックスを用意するかで鳴り方が変わってくるから」だ。鳴り方を自分でコントロールできるところに妙味があるのだ。

というわけで今回からは、どんな「ボックス」を用意するとどんなサウンドが得られるのかを説明していこうと思うのだが、最初に“大前提”について触れておきたい。“大前提”とは、「ボックスが必要となる理由」だ。それを知っておくと、今後の説明を理解しやすくなる。

箱が必要となる理由は以下のとおりだ。スピーカーユニットは振動板を前後に動かして空気を震わせて音を伝えるのだが、その営みは裏側でも行われている。つまりスピーカーユニットは、前からも後からも音を発する。

で、前から放たれる音と後ろから放たれる音は耳で聴く分には同じ音なのだが、音波としては真逆の関係にある。なぜなら、表側と裏側とでは振動板の動き方が真逆だからだ。表側から見て振動板が前に出た瞬間にそれを裏側から見ると、振動板は奥に引っ込んだ状態となっている。

そしてこのような音波としては真逆の関係にある音同士は、同一空間にて交わるととある現象を引き起こす。それは、「キャンセリング」だ。「キャンセリング」とは、お互いを打ち消し合う現象だ。つまり、音がなくなってしまうのだ。

「スピーカーボックス」は、それを防ぐためにある。スピーカーユニットの裏側から放たれる音をボックス内に閉じ込めて、「キャンセリング」が起きないようにしているというわけなのだ。

そしてさらに、この裏側から放たれる音エネルギーへの対処の仕方で、サウンドが変化する。

どうするとどう変化するのかについては、次回以降の記事にて説明していく。お楽しみに。


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《太田祥三》

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