EVの充電時間を短縮…ZFが800Vシステムを生産へ

ZFの800Vシステム向けパワーエレクトロニクス
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ZFは3月9日、EV向けに800ボルトのコンポーネントの生産を開始すると発表した。

世界中で多くの自動車メーカーが、EVの充電時間の短縮に取り組んでいる。とくに、プレミアムEVやEVスポーツカーのセグメントでは、400ボルトシステムではなく、800ボルトの高電圧システムが使用されている。

ZFは、電動パワートレイン向けコンポーネントの開発と生産により、この800ボルトシステムの需要に対応する。中核となるのは、半導体に炭化ケイ素を使用するパワーエレクトロニクスだ。

充電時間は、EVの利便性において、重要な役割を果たす。EVが長距離走行を連続して行うためには、バッテリーには1時間以内にほぼフル充電された容量に達することが求められる。

急速充電の問題点は、発熱にある。これは、ケーブルを太くするか冷却性を高める必要がある。これを400ボルトのアーキテクチャに組み込むと、車両の重量や充電インフラストラクチャの複雑さの点で不利になるという。そのため、多くの自動車メーカーは、より高い800ボルトのシステムを備えたEVを開発している。

ZFは、EV向けに800ボルトのコンポーネントの生産を開始する。中国と欧州において、生産開始に向けた準備を進めている。ZFは、800ボルトパワーエレクトロニクスを、プレミアムカーに導入する、としている。

《森脇稔》

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