東京メトロ半蔵門線に8000系の後継車…18000系 2021年度上半期から投入

「従来の8000系や08系の端正な表情を受け継ぎ、車内空間を半蔵門線の路線カラーの色彩に同調させることで、親しみや活気が感じられるようなデザイン」とした18000系。ヘッドライトを直線的にすることで親しみやすさやスタイリッシュさを表現。
  • 「従来の8000系や08系の端正な表情を受け継ぎ、車内空間を半蔵門線の路線カラーの色彩に同調させることで、親しみや活気が感じられるようなデザイン」とした18000系。ヘッドライトを直線的にすることで親しみやすさやスタイリッシュさを表現。
  • 車内は半蔵門線のラインカラーであるパープルを基調とした、明るさや活気を感じられるものに。開放感を高めるため、連結面や袖仕切り、荷物棚に透明強化ガラスを採用。座席は幅を従来車より30mm拡大した460mmとし、表地に消臭、抗菌、抗ウイルス加工が施される。すべての車内に防犯カメラを備える。
  • 全車両に設けられるフリースペース。
  • 走行中の機器状態をモニタリングするTIMAシステムの概要。
  • 18000系ではホームとの段差が約10mmにまで縮小。側ドアの下部には約10度の傾斜が設けられる。
  • フリースペース付近の側ドアには、レール部分に切り欠きを設け、車椅子やベビーカー利用者の乗降に配慮。
  • 半蔵門線の現行車。左が2003年から投入された08系。右は置き換えられる8000系で、40年選手の引退は近い。

東京地下鉄(東京メトロ)は9月30日、半蔵門線用の新型車両18000系を2021年度上半期から順次投入すると発表した。

18000系は、1981年から1994年にかけて登場した8000系の後継となる車両で、押上まで開業した2003年に登場した08系以来の半蔵門線の新型車となる。

同車は従来車と比べて安全・安定性が図られており、走行中も総合指令所や車両メンテナンス部署から機器状態の遠隔モニタリングが可能となる「TIMA」と呼ばれる車両情報監視・分析システムや、自動停止が可能な脱線検知装置を備える。

省エネ性も高められ、「PMSM」と呼ばれる高効率な永久磁石同期電動機(モーター)と、シリコンカーバイト(SiC)素子を利用した制御装置により、消費電力の削減が図られる。

車体は、8000系より床面高さを60mm低くした1140mmとすることで、ホームの段差を縮小。側ドア下部に約10度の傾斜を設けることで乗降利便を高める。

18000系は最終的に10両編成19本計190両が導入される予定で、同数が在籍する8000系をすべて置き換える。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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