東急プラザ渋谷に、ロボットが接客する「Pepper PARLOR」がオープン

「Pepper PARLOR」の受付。注文に対応する
  • 「Pepper PARLOR」の受付。注文に対応する
  • ロボットが応対し、人の特徴を把握しておすすめメニューも提案する
  • タッチして表示されるメニュー・右側の「Pepparのおすすめワッフル」で最適なワッフルが提案される
  • おすすめとして「頑張り屋さん」向けのメニューが表示された例
  • 「NAO」は、15分おきに時報と合わせワンポーズ。正時にはダンスのパフォーマンスを見せる
  • 「相席Peppar」は7種類のアプリを提供。会話も楽しめる
  • 「相席Peppar」に用意された7種類のアプリから好みのが選べる
  • 店内は苔を活用した落ち着いた雰囲気となっている

ソフトバンクロボティクスは2019年12月5日、東急プラザ渋谷5階にロボットのペッパーが接客するカフェ「Pepper PARLOR(ペッパーパーラー)」をオープンさせる。それを前にした3日、報道関係者向けにその概要を説明する内覧会を開催した。

多彩なロボットが話し相手になるなど、訪れた人を和ませる

このカフェの持ち味は、ソフトバンクが手掛けるロボットたちが、訪れた人に寄り添いながら心地良い空間とすることにある。そのために用意した店内には「受付pepper」のほか、「相席Pepper」、「NAO」、掃除ロボット「Whiz」の多数のロボットが“顔”を揃える。

正面入口には5台のペッパーが並ぶ。訪れた客はロボットを前にタブレット上でオーダーし、現金かクレジットカードで精算する。仮に何を選んだらいいのか迷った時はPepparにお勧めを聞くこともできる。その場合は、ロボットが年齢や男女を識別し、表情からは身体の調子などを推測して最適なメニューを選んでくれるのだ。

「相席Pepper」は7種類のアプリを使い、話し相手になったりゲーム相手をしてくれるもので、利用料金は無料。会話内容はマイクロソフトの「りんな」を使用し、カフェで使われそうなキーワードを多く憶え込ませているという。

「NAO」は2006年に開発された最も古いロボットで、ソファーが並ぶ一角に設けられた“ステージ”上に4台が置かれ、15分に1回のタイミングで時報を知らせ、1時間に1回ダンスを踊ってみせる。「Whiz」は既にソフトバンクが掃除ロボットとして事業化しているもので、手押しによってあらかじめ学習させたルートに沿って自動走行。営業時間中は原則動かさず、営業時間終了後やオープン前に掃除することで省力化に貢献する。

バリスタの動きを忠実に再現するロボットも登場

見逃せないロボットが、コーヒーのハンドドリップを完全再現する「Poursteady(ポアスティディ)」だ。バリスタの動きを忠実に再現することができるマシンで、プロのバリスタである中川亮太氏による注ぎ方や蒸らし方を再現。オンラインで設定の微調整も行えるという。中川氏によれば、「コーヒーを注いでいる時は真剣そのもの。お客様との会話もできなくなる。このロボットなら会話する時間を作ってくれる」と導入の思いを語ってくれた。

店舗の内装は自然素材を多く取り込んだデザインで、苔の緑を活用して白いロボットとの対比を表現。ロボットと自然の協調をイメージしたという。店舗の広さは420平方mで、162席を揃えるカフェラウンジとなっており、営業時間は午前10時から午後9時(ラストオーダーは午後8時30分)。

ソフトバンクロボティクスの取締役を務める蓮実一隆氏は、「今日が第一歩。やっと皆様にこのスペースをお見せできる」と挨拶。「Pepparは2014年に登場し、以来、多くの人たちと触れ合ってきたが、5年が経つと厳しい目が注がれるようになってきた。その意味で今回のPeppar PARLORは新たな挑戦になる」と述べ、「主役はあくまでお客様。ロボットがいなくても十分に魅力的な店ではあるが、何気なく振り向くとロボットが普通に働いている、というものにしたい」と、目指すべき店の姿を語った。

《会田肇》

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