エアロネクスト、重心制御技術を活用したドローン試作機を出展…IFA 2019

重心制御技術「4D GRAVITY」を採用する原理試作「Next VR」を出展したエアロネクストのブース
  • 重心制御技術「4D GRAVITY」を採用する原理試作「Next VR」を出展したエアロネクストのブース
  • 重心制御技術によって、荷物は常に水平に保たれる
  • 風などの影響を受けても中心部は常に水平に保たれるので、空飛ぶタクシーには必須の技術だという
  • 会場で機体を前後左右に動かしても中心部は常に水平に保たれていた
  • 水平が保たれる中心部にはジンバルが組み込まれていた
  • 試作機には上下にカメラが取り付けられ、これ使って地形図の撮影を行ってきたという
  • 重心制御技術「4D GRAVITY」の概念図

次世代ドローンを開発するエアロネクストは、世界各国のスタートアップや最先端のIT企業が集結し、イノベーションに特化したIFA2019 の特設エリア「IFA NEXT」に初出展。同社が特許を取得した重心制御技術「4D GRAVITY」を採用する原理試作「Next VR」を披露した。

「IFA NEXT」では2019年からパートナー国を設け、その最初のパートナー国として日本が選出された。その仕切り役となったのが経済産業省で、エアロネクストは日本のイノベーションを世界に発信するにふさわしい企業として出展を促されたという。同社にとってIFAへの初出展は今年5月に中国・上海で開催されたCES Asia に続く、世界規模の家電見本市における出展となった。

その出展の主役が、重心制御技術「4D GRAVITY」を採用する原理試作「Next VR」である。同社によれば「世界各国でドローン配送や空飛ぶクルマの社会実装を見据えた動きが加速する今、産業用ドローンの機体の安定性、燃費、機動性を向上させる」技術の必要性に着目。「(出展したIFA 2019は)独自の重心制御技術を搭載した「空飛ぶロボット」の、グローバル市場における用途開発や顧客開発に向け、ポテンシャル提携パートナーと直接会話できる貴重な機会として捉えている」という。

エアロネクストの代表取締役CEO 田路(とうじ)圭輔氏によれば「ドローンが飛ぶときは基本的に前傾姿勢で飛ぶ。ドローンが配達に使われ、人が乗るようになると、この前傾姿勢が問題となる」と話す。商品によっては傾けて都合が悪いものもあるし、人が乗れば居心地が悪くなるからだ。そこで同社が開発した重心制御技術「4D GRAVITY」が役に立つ。

会場には原理試作「Next VR」が展示され、実際に手で動かしながらその効果を見ることができた。ちょうど中心部にジンバルで水平に保つ部分があり、機体の部分を傾けても中心部はまったく傾かない。田路氏は「この技術がないと人を乗せることはまず難しい。ましてや、不特定多数の人を乗せるタクシーを想定すれば、着座位置が水平に保てなければ乗っていられない」と話す。

確かに乗車中のことを想像してみれば、機体が前傾すれば乗員は水平を保とうと首を上向きにするだろう。仮にこれを長時間続けていれば苦痛のなにものでもない。荷物の場合もたとえばラーメンやそばなどを運ぶときに前傾すれば汁がこぼれてしまう。「将来、そば屋がバイクでの配達の代わりにドローンを使う時代になったら、こうした工夫もないと使い物にならない」と田路氏は話す。

エアロネクストでは、今回のIFA出展を通して、ドローンにおける安定した重心制御がいかに重要かを訴え、その実現に向けて自社の優位性を広く知らしめていく考え。この技術を踏まえ、同社は今後もグローバル市場においても「ドローン前提社会の実現」と「新しい空域の経済化」に向けて引き続き邁進していくという。

《会田肇》

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