追突被害の高齢男性死亡、逃走した後続車の運転者を逮捕---無免許

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交差点で前走車への追突事故を起こし、その運転者を死亡させたにもかかわらず逃走していた男が逮捕された。男は約8年前に違反累積で免許を取り消されており、その発覚を逃れようとしたことを認めている。

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3日午前6時40分ごろ、三重県松阪市内の県道を走行していた軽乗用車に対し、後続の乗用車が追突する事故が起きた。軽乗用車の運転者が死亡したが、乗用車は逃走。警察は後に自ら連絡してきた男をひき逃げなどの容疑で逮捕している。

三重県警・松阪署によると、現場は松阪市野村町付近で片側2車線の直線区間。軽乗用車は交差点近くを走行していた際に減速したところ、速度を落とさぬまま後ろから進行してきた乗用車に追突された。

追突によって双方のクルマは中破。軽乗用車を運転していた同市内に在住する70歳の男性は近くの病院へ収容されたが、全身強打でまもなく死亡した。乗用車は現場からそのまま逃走しており、警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始。周辺捜索の際に同市内の駐車場で放置されていた衝突痕のある不審な乗用車を発見していた。

警察では現場で採取した破片から、これが逃走した容疑車両とみて運転者の行方を捜していたところ、大阪府枚方市内に在住する28歳の男から「自分が事故を起こした」と連絡があり、同日夜までに自動車運転死傷行為処罰法違反(無免許運転過失致死)や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。

男は違反累積で約8年前に免許取消処分を受けていたが、以後も日常的にクルマの運転を続けていたものとみられる。警察の聴取に対して男は「事故を起こし、無免許の発覚を恐れて逃げた」などと供述しているようだ。警察では前方不注視などが事故の直接的な原因とみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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事故を起こし、逮捕された男は違反累積によって免許の取消処分を受けていたという。交通違反を繰り返し、免許の停止や取消に至ってしまうようなタイプは「規範意識が低い」とか、「注意散漫な傾向にあり、事故を起こしやすい」と言われているが、今回の事故も直接的な原因は前方不注視とみられており、後者のケースにあたるのかもしれない。

《石田真一》

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