現場の交差点は名古屋特有の「基幹バスレーン」を含む複雑な形状の交差点。「よそ者にはわかりにくい」という名古屋の道路を象徴するものでもあるが、今回の事故はそんな交差点で発生している。
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12日午後10時ごろ、愛知県名古屋市東区内の県道で、自転車で道路を横断していた男性に対し、交差進行してきた乗用車が衝突する事故が起きた。男性は死亡。警察はクルマの運転者から事情を聞いている。
愛知県警・東署によると、現場は名古屋市東区赤塚町付近。交差点近くは片側4車線の直線区間となっており、横断歩道と信号機が設置されている。乗用車は道路中央寄りの第4車線を直進していたところ、左方向から交差するように横断してきた自転車と衝突した。
衝突によって自転車は転倒。乗っていた30歳代とみられる男性は頭部を強打し、意識不明の状態で近くの病院へ収容されたが、回復することなく死亡した。クルマを運転していた千種区内に在住する58歳の男性にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)容疑で事情を聞いている。
警察では死亡した男性の身元特定を急ぐとともに、自転車が横断していた場所や事故当時の信号表示状況を含め、事故発生の経緯を詳しく調べている。
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現場は第1車線=左折、第2車線=直進、第3車線=右折、そして第4車線の基幹バスレーン=直進となっており、右折レーンの左右に直進車線が設置されているということになる。
この基幹バスレーン、路面電車の併用軌道からアイデアを受けたものであり、朝夕のラッシュ時においてはバス専用となる車線だが、それ以外の時間帯は一般車両の通行も可能となっている。