【オートサービスショー2017】ついにアライメントテスターも非接触型登場、大型トラック用も充実…バンザイ、イヤサカ

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非接触型のアライメントテスター、バイスバー・タッチレス。
  • 非接触型のアライメントテスター、バイスバー・タッチレス。
  • 上下のカメラと中央のレーザーセンサーでスキャンしてタイヤホイールの角度を計測する。
  • 各車輪の上下カメラの画像。見え方の違いで角度を演算するようだ。
  • こちらは大型トラック用のカムアライナー。シャーシのターゲットをホイールに取り付けたカメラで撮影することでアライメントを計測。
  • ANZENのブースにアライメントテスターを発見。よく見るとカムアライナーにそっくり。実はこちらのトラックカムは、ヨサムのOEMらしい。
  • 米国ハンター社の新型アライメントテスター、レファレンス・イグジビット。

4輪アライメントテスターは、タイヤやサスペンションのポテンシャルを引き出して、シャーシのもつ操安性や直進性を維持するためには、今や欠かせない装置。測定方法もジャイロやレーザー、カメラによる画像認識など高度化することで精度と利便性を高めている。今回のオートサービスショーでは、そんなアライメントテスターも最新型が登場して、これからの整備ビジネスの方向性について提案していた。

バンザイのブースには乗用車用と大型トラック用の2種類の新型アライメントテスターが展示されていた。乗用車用はバイスバー・タッチレスが参考出品。これはその名の通り、非接触型のアライメントテスターで定盤やリフトの上にクルマを置いて、タイヤの横に測定機を置くだけでアライメントを計測できるというもの。詳しい仕組みは企業秘密らしく、バンザイ側にも教えてくれないことも多いとか。
測定機器を観察してみると、どうやら上下2つのカメラとその間に組み込まれたレーザーセンサーを使ってタイヤとホイール表面を計測して、アライメントを算出するようだ。レーザーセンサーで表面の形状を計測し、上下のカメラの見え方でトーインやキャンバーを算出して

「ホイールのデザインやフェンダーの形状によって精度に差が出ないか、これからテストして導入を検討します」と説明員。今回のショーでの反響も考慮するつもりのようだ。非接触なので、クルマにアタッチメントを取り付ける必要もなく、1台5分で計測できてしまうのは、アライメントを何台も計測するディーラーなどには魅力だろう。

さらにすぐ近くには大型トラックも置いて、やはりアライメントテスターをデモ展示。こちらも最新のカメラを用いたアライメントテスターだ。スウェーデンのヨサム・カムアライナーはシャーシに取り付けたターゲットをホイールに取り付けたカメラで撮影することによりアライメントを計測できる。車体の中心線が基準のため、各車軸の垂直度や平行度も含めた車体全体のアライメントを計測可能だ。

イヤサカのブースにも大型トラック用のアライメントテスターを発見。こちらは米国ハンター社のレファレンス・イグジビット。アタッチメントに吊り下げられたバーの内部に組み込まれたセンサーがホイールの角度を計測するもので、やはり手軽に正確な計測ができるのが特徴。こちらは参考出品だ。

大型トラックはタイヤの数が多ければ、軸重によってタイヤの接地圧も乗用車以上。そのため、実は乗用車よりもアライメントの影響が大きい。走行距離も多いだけに燃費向上やタイヤの偏摩耗防止による経済効果も大きい。これまでトラック用はメーカーの開発拠点や大規模なディーラーに納入実績ガある程度だったようだが、これから需要拡大により導入するディーラーや整備工場は増えそうだ。

《高根英幸》

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