航空機市場「成長続く」、今後20年間で5兆6000億ドル市場へ…ボーイング

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ボーイングの今後20年間の航空機市場予測
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ボーイングが発表した2015年最新市場予測によると、今後20年間の新造機需要は、機数ベースで前回予想より3.5%増の3万8050機、金額ベースでは5兆6000億ドルを予想する。

民間航空機の運航機数は、2014年の2万1600機から2034年には4万3560機に倍増していることを見込む。新造機3万8050機のうち、58%がこの20年間に納入され、市場の成長を支える。

旅客輸送量は、年平均約4.9%の伸びで、過去の成長トレンドである5%に迫る勢いを予測する。今後20年間の総旅客数は70億人以上、貨物輸送も年率約4.7%のペースで成長を見込む。

全航空機セグメントの中で最も成長率の高い単通路機市場は、今後20年間で2万6730機の需要を見込む。単通路セグメントは、全世界の航空機材の基盤で、世界の商業航空路線の70%以上、最大で75%の旅客を輸送すると予測する。この市場の成長を牽引しているのはLCC(格安航空会社)と、新興市場の航空会社となる。

予測では、新造ワイドボディ機の需要は8830機を予測する。787-8、787-9ドリームライナーに代表される200~300席クラスの小型ワイドボディ機が主流となる見込み。市場のニーズが大型機から効率性の高い双発機に移行する傾向が継続する。

航空会社の成長の大部分は、新規需要に加え、老朽化した機材の買い換えも進む。就航中の航空機のうち、毎年約2~3%が買い替えと予想する。

一方、航空貨物市場も、引き続き拡大し、今後20年間で920機程度の新造機需要が創出されると予測する。

ボーイング民間航空機部門でマーケティングを担当するランディ・ティンゼスバイス・プレジデントは「民間航空機市場は引き続き好調で、回復力も持続している。今後も市場の成長は続き、新造機需要は堅調に推移する」とコメントしている。

《レスポンス編集部》

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