【BASFカラートレンド14】トレンド予測、3つのグローバルテーマとは

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  • BASFジャパン機能性材料統括本部コーティングス事業部カラーデザインセンターの松原千春さん
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BASFでは毎年、2~3年先のカラートレンドを予測。今年のトレンドのテーマは“UNDER THE RADAR(まだ見えないシグナル)”で、これをベースに3つのグローバルテーマと、3つの地域別テーマが作られた。

BASFでは、日本、北米、ヨーロッパのデザインセンターごとにトレンド分析を行い、結果を持ち寄りディスカッションする形で方向性を予測。毎年各自動車メーカー等に提案を行っている。

“UNDER THE RADAR”は、個々人からの小さな発信が、徐々に世の中を変えていく傾向が見え始めており、それをとらえることで、今後のトレンドが見えてくるというものだ。

このテーマのもとに、3つのグローバルテーマと各地域のテーマが作られカラートレンドが予測された。

一つ目のグローバルテーマは、“MY PARTICULAR CHANNEL(私だけのチャンネル)”。「以前は個人を表現する場合、奇抜なカラーなどを想定したが、自分にとって気持ちいいもの、生活を豊かに出来るものといった、個人的なカラーがテーマなので、必ずしも、鮮やかな色がメインではない」とは、BASFジャパン機能性材料統括本部コーティングス事業部カラーデザインセンターの松原千春さんの弁。

全体の傾向として華やかなカラーが目につく。「これは、私だけのチャンネル、個性を表現するカラーだからだ。しかし、ものすごく彩度が高いというよりは、少し、落ち着いた感じが見て取れる。アジアパシフィックを中心に、カッパ―系のぬくもりのあるカラーが重要になり、トーンも色味も抑えたソリッドライクのカラーがグローバルでトレンドになっている」とコメント。

“パワフルな科学集団”は、「様々なテクノロジーが開発され、より高度化する中で、それらが身近な存在になっていく。あくまでも人が中心で、技術に振り回されることなく、我々の理想とする社会を作り上げるための技術の活用がテーマ」とし、「技術や、未来のテクノロジーのイメージは、凄く冷たいシルバーや、シンプルなホワイトといったイメージだったが、エネルギーや、人々の情熱を感じるような、少し強めのカラーがメインになっている」という。

具体的には、「アジアパシフィックでは、赤系や、ミディアムのターコイズのちょっと強めのカラー。それから、ブラックは世界的にも重要だ。漆黒ではなく、少しオリーブ系にパールを少しだけつけ、キャラクター性を持たせたものなどだ」と話す。

最後のテーマは、“超地域社会”だ。「例えば、facebookやツイッターで呟けば、多くの人たちに伝わるなど、プライベートと公の場とのボーダーラインが曖昧になり、さらにローカルとグローバルの距離も縮まりつつある。そこで、個々人が地域における役割を発揮したり、地元に密着した活動が盛んになるだろうと、このテーマを据えた。カラーはそれぞれ落ち着いて控えめながら、輝きや見え方で個性的な表現をしたものが中心になってくる」とする。

そのカラーは、「ベーシックなカラーや、ぬくもり感のあるカラーで、特に欧州ではウォームな感じのグレー系のカラーや、北米でもソリッドライクを中心にしたような落ち着いたグレー系で、割と穏やかで協調性があるような感じが中心になっている」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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