親権ない娘の引き渡しを拒否、改宗者の父親に逮捕状

ペラ州警察は、高等裁判所の決定により母親が親権者と法的に認められたにも関わらず娘の引き渡しに応じていない、イスラム改宗者の父親の逮捕に向け捜査を行っていることを明らかにした。

エマージング・マーケット 東南アジア

ペラ州警察は、高等裁判所の決定により母親が親権者と法的に認められたにも関わらず娘の引き渡しに応じていない、イスラム改宗者の父親の逮捕に向け捜査を行っていることを明らかにした。

父親は未成年の子供を配偶者の同意なしにイスラム教に改宗し、その後離婚が成立していた。

カリド・アブ・バカル警察長官の命令に基づくもので、2011年にイスラムに改宗したモハマド・リズアン容疑者の逮捕状が5月30日に出された。リズアン容疑者は現在6歳の娘、プラサナ・ディクサさん(イスラム名ウム・ハビバ)を連れてクランタン州に潜伏していると見られている。

リズアン容疑者は2009年4月3日、当時11カ月だった末娘のプラサナさんを連れて前妻であるヒンドゥー教徒のインディラさんと子供たちと住んでいた家を出た。家出の際には3人の子供の出生証明書も持ち出しており、妻に無断で3人をヒンドゥー教からイスラム教に改宗させる手続きを行ったことが明らかになっている。
2009年9月、シャリア法廷は子供たちの親権を父親であるリズアン容疑者に認める決定を下したが、インディラさんがイポー高裁に起こしていた民事裁判では、2010年3月11日、親権をインディラさんに認めるとする決定が下っていた。
2013年7月25日、イポー高裁は父親が母親の同意なしに勝手に行なったとして3人の子供たちのイスラムへの改宗証明書を無効とする判断を下した。2014年5月30日、イポー高裁は、父親に親権を認めるシャリア法廷の判決を無効とするとしていた。これに伴いリズアン容疑者には娘のプラサナさんを母親に引き渡すよう裁判所命令が下り、1週間の猶予が提示されたが、6月6日正午の期限を過ぎても娘を引き渡しておらず、行方をくらましている。
(ザ・スター、ザ・サン、6月25日)

千田真理子

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