行方不明のマレーシア航空機探す祈祷師、「恥さらし」との声も

マレーシア航空(MAS)MH370便の行方を探るための祈祷をボモ(マレーの呪術師)が2回にわたってクアラルンプール新国際空港(KLIA)で行ったことが物議を醸している。

エマージング・マーケット 東南アジア

マレーシア航空(MAS)MH370便の行方を探るための祈祷をボモ(マレーの呪術師)が2回にわたってクアラルンプール新国際空港(KLIA)で行ったことが物議を醸している。

呪術行為は土俗信仰として農村部などを中心に根強く存在しているが、正統なイスラム教では異端とされている。当局はただちに空港内での祈祷行為を禁止すると発表。イスラム開発局(JAKIM)はパトロールを開始した。

イスラム宗教界の懸念をよそに、「ラジャ・ボモ」の祈祷に触発されたKL病院の看護師3人がネット上にこれを真似たパロディ動画を掲載するなど、祈祷行為がユーモアを交えて「拡散」する様相を見せている。

パロディのネタにされているのは、「魔法のじゅうたん」に助手2人と一緒に座って、ココナッツや竹かごなどを捧げて祈祷する様子。科学的な捜索が行われる中にあって国内で非科学的な祈祷行為が行われていることについて「マレーシアの恥さらし」と批判の声も上がっている。近くマレーシア訪問を予定しているバラク・オバマ米国大統領がその様子をテレビで見ている様子も報道されており、「国際的なイメージダウン」を懸念する声も上がっている。

祈祷行為を行った渦中のイブラヒム・マット・ジン師は、17日にはペラ州テルク・インタンの観光名所「斜塔」前に現れ、竹製の「遠めがね」を使って上空を眺める動作を30分ほど行った。ペラ州警察は屋外でのことでもあり、特定の建物内部などで行った訳でないので摘発できないと静観の構えだ。

伊藤 祐介

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