相手が猛スピードで接近してくるとは予見できない、Uターン事故で無罪判決

2010年2月、香川県綾川町内の国道32号で後続車を巻き込む事故を起こしたとして、自動車運転過失致死罪に問われていた27歳の男性に対する判決公判が7日、高松地裁で開かれた。裁判所は男性に注意義務は無かったとして、無罪としている。

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2010年2月、香川県綾川町内の国道32号で後続車を巻き込む事故を起こしたとして、自動車運転過失致死罪に問われていた27歳の男性に対する判決公判が7日、高松地裁で開かれた。裁判所は男性に注意義務は無かったとして、無罪としている。

問題の事故は2010年2月14日の午前1時55分ごろ発生している。綾川町滝宮付近の国道32号で、交差点で対向車線側へUターンをしていた乗用車に対し、対向車線を後ろから進行してきた軽乗用車が追突。軽乗用車を運転していた同町内に在住する20歳の男性が全身強打で死亡。乗用車を運転していた同町内に在住する23歳(当時)の男性と、同乗していた19歳の男性が軽傷を負った。

事故の捜査を行ってきた高松地検は2011年7月、Uターン側のクルマを運転していた男性を嫌疑不十分を理由として不起訴処分にしたが、高松検察審査会が「不起訴の裁定には納得できない」として2012年10月に不起訴不当を議決。これを受けた検察は再捜査を実施し、自動車運転過失致死罪で略式起訴。2013年3月に高松簡裁が罰金50万円の支払いを命令したが、男性側がこれを不服として裁判の実施を求めていた。

これまでの公判で検察側は「被告が安全確認を怠ったまま、漫然とUターンを開始したことが事故につながった」と主張していたが、7日に開かれた判決公判で高松地裁の下津健司裁判長は、追突側のクルマが事故直前に約120km/hという猛スピードで走行していたことを指摘。「追突側のクルマが高速度で交差点へ進入してくることは想定できず、衝突に予見性は無い」、「高速度で進行してきたクルマを目視できておらず、Uターンを控えるべきという注意義務があったともいえない」と判断。被告に無罪を言い渡した。
《石田真一》

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