【オートモーティブワールド14】世界最古の自動車ソックリな次世代型自動車?

モータースポーツ/エンタメ エンタメ・イベント
島根県次世代自動車等技術研究会が展示したキャパシター搭載EV
  • 島根県次世代自動車等技術研究会が展示したキャパシター搭載EV
  • 後部座席の足元に4つのリチウムイオンキャパシターを搭載。手前はキャパシターの見本
  • 後輪それぞれにインホイールモーターを採用
  • タイロッドにより転舵するように改良されたフロントホイール

今や地方の自動車産業も生き残りをかけて自社技術に磨きをかけている。オートモーティブワールドのような産業展では、地域ごとに組合などの団体が合同でブースを作っているところも多い。今回は島根県や岡山県、宮城県の自動車関連企業や大学が次世代自動車のための技術開発の成果を展示していたが、中でも島根県の開発車両がユニークだった。

と言うのも、見た目はダイムラーの1号車にソックリなのである。大きて細い4本のホイールの上に簡素な座席とバーハンドルが付いているだけ。前向き2列シートではなく、後席は向かい合って座るベンチの4座になっているが、雰囲気はダイムラー1号車そのものだ。製作したのは島根県次世代自動車等技術研究会の会員企業だ。

実は前回のオートモーティブワールドにも展示していたものを改良したもので、大きな特徴は電源と操舵機構にある。昨年の仕様は鉛バッテリーを搭載していたのに対し、今回はリチウムイオンキャパシターを搭載。4分充電すれば5km走れる仕様となっており、観光地で名所を巡りながら、停留所でその都度充電するという方法に切り替えたのだ。

そして操舵機構は、タイロッドにより車輪を転舵する一般的な構造に。従来は車軸ごと動かす馬車方式だったが、実際に走らせてみると重くて曲がることが困難だったそうだ。

これはこの春から石見銀山で使われる予定だと言う。古くて新しいEVが観光名所の話題の乗り物になれば、色んな意味で地域の活性化につながりそうだ。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

教えて!はじめてEV