ミシュランは、バス・トラック用のダブルタイヤを一つにしたシングルワイドタイヤ『X One』を発表した。
タカラ物流システムが導入したいすゞ「ギガ」の後輪に初採用される。
シングルワイドタイヤが日本市場に紹介されたのは2007年のこと。ミシュラントラック/ バスタイヤ事業部執行役員の高橋敏明氏が、タカラのトラックに採用された経緯について話してくれた。
「2007年に、エクソン・モービルさんが『モーストエフィシェントユニット(軸やトレーラーをシングル化し、積載効率を上げたトレーラーユニット)』を発表したとき、(エクソンから)”石油を効率よく運びたい” という要望を受けたのが強い原動力となり、それから出光さんやエネオスさんにも(タイヤを)売りに行きました」。
石油業界では既に使われており、そういった形で流れは出来ていたようだ。
「しかし、重いものをありったけ運びたいというニーズが必要なんです。(タカラ物流さんには)もともとそのニーズがあり、さらになんとかならないかという流れがありました」
また、高橋氏は昨今の物流業界における厳しい環境規制についても言及し、「環境負荷を低減する装置をつけたことによって重量が増えてしまい、しかし輸送量は守らなくてはならないので、世の中が(シングルワイドタイヤに)流れてきているのでは」と話した。
今回をきっかけに、シングルワイドタイヤが石油業界だけに留まらず、物流業界全体に普及していくことが期待される。