ITSスポットサービスと、それを体感できるITSスポット(DSRC)車載器の認知度アップを目指した2万円の購入費用補助金が好評だ。
募集を受け付ける道路交通情報通信システムセンター=通称VICSセンター(渡辺捷昭理事長)は、応募が殺到している状況をこう話す。
「8月21日から開始し、10月初旬に締め切り。先着3000台の予定ではじめましたが、すでに約1800台の応募がありました。予定期間前に終わる可能性があります」(同担当者)
ITSスポットサービスとは、1000kmに及ぶ広域の道路情報や事故、接近車両などの安全支援情報をやり取りする通信サービスのこと。
ITSスポット(DSRC)車載器には、ETCを超える決済機能が備わっていることから、次世代ETCとも呼ばれている。
新東名をはじめとした高速道路では、道路情報や安全支援情報の道路側と車両側の通信は、すでにITSスポットサービスに置き換わり、新たに購入する場合は、ETC車載器よりもITSスポット(DSRC)車載器のほうが、より長く使えるメリットがある。
ただ、ITSスポット(DSRC)車載器の価格は約3万円。1万円前後で買うことができるETC車載器より割高だった。
しかし、この補助金を使うと、ほぼETC車載器と同額で購入が可能。ITSスポット対応カーナビ等に接続して利用することや、購入時と使用時に合計4回のアンケートに答えるなどの条件があるが、それでも利用者が増えている。
「購入時の簡単なアンケートのほか、その後は郵送で回答をいただく形になりますが、こうしたお手間をいただいてもITSスポットサービスを利用していただける理解が進んでいるのだと感謝しています」(同上)
こうした補助制度は今回で2度目。昨年も行われたが、今後の実施予定は不明だという。