今治造船檜垣社長、2013年度は「生産量より品質と生産性向上を重視」

船舶 企業動向
左から、森茂常務取締役、檜垣清志常務取締役営業本部長、檜垣幸人代表取 締役社長、檜垣和幸代表取締役専務取締役、 藤田均常務取締役設計本部長
  • 左から、森茂常務取締役、檜垣清志常務取締役営業本部長、檜垣幸人代表取 締役社長、檜垣和幸代表取締役専務取締役、 藤田均常務取締役設計本部長

今治造船の檜垣幸人社長は、記者会見を開き、2013年度の造船市場について「底値感からバルカーを中心に引合いが増えている」と需要が回復傾向にあるとの見方を示した。

その上で「秩序ある船価を提示して底上げを図っていきたい」と述べ、市場回復に合わせて採算性を重視していく考えを示した。

2012年度の業績は、103隻の船舶を竣工して、売上高が4196億円とほぼ横ばいだった。竣工の内訳は、ばら積み船が97隻、PCCが5隻、コンテナ船が1隻。

収益では、為替差益やコスト削減効果で増益となった。檜垣社長は「年明けから海外勢のエコシップへの引合いが増えてきており、受注が伸びた。運賃相場のスポットも底を打って上昇に転じることを期待している」と、業績も改善傾向にあることを示した。

2012年度の受注は75隻だった。2013年度はシェールガス需要の高まりからLNG船の受注獲得に注力する方針。現在のところ、ほぼ2016年前半までの仕事量は確保している。

檜垣社長は「今後、採算的に厳しい状況が予想され、為替が現在のような水準が続くことを望む。厳しい受注競争をできるだけ避け、信頼関係を築ける船会社との取引を増やすなど、生産量よりも品質と生産性の向上を図っていく」と述べた。

《レスポンス編集部》

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