イタリア宇宙機関ASI、水星探査ベピ・コロンボ計画でNASAと協力

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欧州MPOと日本のMMO、二つの探査機を搭載して水星に向かうベピ・コロンボ。水星接近後に探査機を分離し、2機が共同で水星の表面と磁気圏の観測を行う。
  • 欧州MPOと日本のMMO、二つの探査機を搭載して水星に向かうベピ・コロンボ。水星接近後に探査機を分離し、2機が共同で水星の表面と磁気圏の観測を行う。
  • 5月に訪日したイタリア宇宙機関ASIのエンリコ・サジェッセ総裁。

6月20日、イタリア宇宙機関ASIとアメリカ航空宇宙局NASAは、日欧共同水星探査ベピ・コロンボ計画にNASAも協力する覚書を交わしたと発表した。

訪欧したNASAチャールズ・ボールデン長官とイタリア宇宙機関ASIのエンリコ・サジェッセ総裁との会合にて、惑星探査分野での協力を強化する方向で合意したという。

ベピ・コロンボは日本、欧州が共同で打ち上げる水星探査機計画。日本(JAXA)側は水星磁気圏探査機MMO、欧州(ESA)側は水星表面探査機MPOの開発を担う。打ち上げはアリアン5ロケットを予定している。ASIは水星表面や外気圏の観測機器、分光器などを担当し、開発にはイタリア宇宙物理学国家機関INAF、タレス・アレニア・スペース イタリアなどが参加している。また、ベピ・コロンボの名称はイタリアの天体力学者ジュゼッペ(ベピ)・コロンボにちなんでつけられた。

計画当初は2013年打ち上げを予定していたベピ・コロンボ計画だが、ESA側開発の遅れもあり、2015年夏に打ち上げを延期。水星到着は2022年を予定している。

《秋山 文野》

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