コベリティ日本支社の安竹由起夫氏は3月14日の専門カンファレンスで講演し、車載用機器ソフトウェアの不具合を自動検出する同社の静的解析技術を、不具合個所を変更した後の影響を判断するツールとしても流用する取り組みを行っていることを明らかにした。
安竹氏は「不具合があったソースコードを変更した後、それが本当に問題ないか確認する必要がある。静的解析は問題を直したら、もう一度解析すれば、その不具合が無くなったがどうかはわかるが、機能上問題無いかということに関しては自動ではわからない。コード上は問題ないが、果たして機能上でも問題ないかどうかというのは、やはり手で確かめていくことが安全性を担保するために必要。我々は新しい研究をしていて、そういう機能をつけている」と述べた。
さらに「静的解析は今まで不具合をみつけるものと考えられてきたが、それは当然そのままやっていくが、ソースの変更情報に対して静的解析エンジンを使うことで、その変更されたコードに影響を受ける個所を洗い出すことができる。これがチェンジインパクト解析。不具合が無くなった後にテストする際、どこが危ないコードなのか判断するにはどうしたら良いかという方向に流用されるようになってくるだろう」と語った。