ESA(欧州宇宙機関)は2013年1月15日、鳥に代表される空の障害物を避け、航路の安全を確保するための計画「フライセーフ」についての概要を公開した。
アメリカ合衆国の連邦航空局(FAA)によると、鳥との衝突は1988年以降、全世界で230人以上の命を奪い、220機以上の航空機を破壊したとのこと。
2007年より、ESAはオランダ、ベルギー、フランス、ドイツの空軍のパートナーシップと、ヨーロッパ諸国の調査機関の協力による「フライセーフ計画」を開始した。
フライセーフは地球観測衛星と、地上レーダーから鳥の移住に関する情報、そして個々の鳥の群れを宇宙から追跡することで、渡り鳥警報システムを改良できることを証明した。
地上レーダーは「ロビン・レーダー・システム」によって開発されたテクノロジーを装備。気象レーダーや監視レーダー、短距離レーダーなどが含まれる。オランダの会社が、2010年にフライセーフの渡り鳥警報サービスの操作機関として開発した技術を、オランダとベルギーの空軍をはじめ、ベルギー、ブルガリア、エストニア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、スペイン、トルコなどの各国に販売し始めているもの。