コンデジ界のフェラーリ? フルサイズセンサー採用のサイバーショット登場

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ソニー「サイバーショット」DSC-RX1。本体は手のひらに載るコンパクトさ
  • ソニー「サイバーショット」DSC-RX1。本体は手のひらに載るコンパクトさ
  • RX1の背面。モニターは3.0型122.9万ドット「WhiteMagic」ディスプレイ
  • 本体内にポップアップ型のフラッシュを内蔵
  • RX1のトップ。モード切替ダイヤル、露出補正ダイヤルが見える
  • RX1の左側面。ボディを薄くできることを優先してレンズシャッター方式を採用
  • RX1の分解模型。ボディはマグネシウム合金を採用する
  • 左がRX1に採用した35mmフルサイズセンサー。真ん中はNEX-7用APS-C、右がRX100用1インチセンサー
  • 光学ビューファインダー・FDA-V1K

まさに超弩級、車で言えばフェラーリ級のコンパクトデジタルカメラが登場した。ソニーが12日に発表した新サイバーショット『DSC-RX1』だ。何が超弩級なのか? それはコンデジにもかかわらず、APS-Cサイズをも飛び越えて、世界で初めて35mmフルサイズ・2430万画素のセンサーを搭載したことだ。

ソニーは少し前に1インチセンサーのDSC-RX100を発売し、コンデジの高画質化へ動き出したばかり。これまでソニーのデジカメには、低価格のコンデジが中心にあった。すっかり薄利多売になってしまったコンデジで、きちんと利益が得られる製品作りをしようと動き出したものと推測できる。ソニーはRX100に続く“本命”のRX1で高級デジカメの分野でもリーダー的存在になろうと立ち上がったのだ。

そのDSC-RX1からは高級コンデジとしてのこだわりが隅々から伝わってくる。搭載したレンズは「Carl Zeiss Sonnar T* 35mm/F2」単焦点で、コンデジだけにレンズ交換式ではない。ソニーによれば、もっとワイド側に振るという案もあったようだが、「持ち歩いてスナップするのに適当な焦点距離」を考えてこれを選択。このレンズの特性を最大限に活かすために、コンバージョンレンズを出す予定もないという。

センサーは有効で2430万画素。ソニーが開発したRX1専用センサーで、集光効率を高めて画素単位のS/Nを大幅に改善する高集光プロセス技術や、広いダイナミックレンジを実現するワイドフォトダイオード設計技術をセンサーに投入。大判プリントへの引き延ばしやトリミングを前提とした撮影にも対応し、フルサイズセンサーならではの解像感、広ダイナミックレンジ、高感度・低ノイズ性能を引き出したという。

画像処理エンジン「BIONZ」は、フルサイズセンサーからの情報を高速・高精度に処理。最高ISO102400の高感度撮影が可能な「マルチショットNR」、約5個間/秒の高速連写、14bitのRAW画像記録など、コンデジの領域をはるかに超えるハイスペックぶりを発揮する。動画映像はAVCHDによるフルHDで撮影が可能で、映画のような独特の表現ができる24p動画撮影や、自在に露出コントロールできるマニュアル撮影にも対応した。

ボディは35mmフルサイズセンサー、開放F2の大口径レンズを搭載しながら手のひらに載ってしまうコンパクトサイズ。マグネシウム合金によるボディはしっかりとした質感も伝えてくる。“水平”と“垂直”をキーワードにデザインしたレイアウトは、グリップやダイヤルの位置をコンマ数ミリまで調整したこだわりから生まれたもの。手にした時のフィーリングを重視した造りとなっている。

ポップアップ型フラッシュを搭載し、マルチインターフェースにも対応したホットシューも装備。モニターは約122.9万ドットの3.0型。マクロ撮影にもスピーディに対応できるよう、レンズ周囲にマクロ切換リングも用意している。ビューファインダーは別売となり、光学式とEVFの2タイプを用意。EVFに使用した液晶パネルはNEX-7で使用したものと同じで、自動切り替え機構も備えている。

発売は11月16日。価格はオープンで、市場想定価格は25万円前後になると見られる。

《会田肇》

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