三菱自動車が9月5日発表した『アウトランダーPHEV』のシステムでは、高速走行時にのみエンジンの動力が直接走行にも使われるが、それ以外は発電が必要な際にエンジンを駆動させる仕組みになっている。
三菱自の中尾龍吾取締役は同日都内の本社で開いた環境技術/安全技術説明会後、一部報道陣に対し「高速道路で時速100kmの定常走行だったらエンジンの方が効率が良い。エンジンというのは加速や何だかんだで燃費はトータルでは悪くなるが、高速で定常走行すれば抜群に良い」と指摘。
その上で「エンジンの一番燃焼効率の良いところを使えばバッテリー(駆動)よりも良くなる。だからそこだけは使おうというのがこの車」と、エンジンの駆動力をシリーズとパラレルの両方式で使い分ける理由を強調した。
アウトランダーPHEVのシステムでは満充電に近い状態であれば発進から時速120kmまでは、エンジンによる発電の必要もなく、モーターのみでの走行が可能という。
このため「基本的に、この車にはトランスミッションがない。ただ時速100kmで定常走行している時には、トランスミッションではないが、5速ぐらいに相当したギア比のものがついていて、この時にエンジンの動力のみで走ることができる。定常走行から加速に移る時にはモーターがアシストする走りになる」としている。