ヤマハ発動機は8月7日、2012年12月期業績予想を下方修正した。これは主力のインドネシアでの二輪車販売不振が一因。柳弘之社長は同日都内で開いた決算会見後、一部報道陣に「これはやりたくて一極集中したわけではない」とぼやいた。
ヤマハ発動機は期初にはインドネシアでの出荷を前期比18%増の370万台を計画していた。しかし、6月に始まったローンの頭金規制の影響やモデルチェンジした最量販モデルが不調なことを踏まえ、同24%減の240万台に下方修正した。
ヤマハ発動機にとってインドネシア市場は稼ぎ頭だったが、柳社長は「結果的になった。決してやりたくてそうなっているわけではなく、たまたまインドネシアが肥大化した」と反省。このため「我々はブラジルを利益の源泉のひとつにしたいと思っているし、アジアの他の国もきちんとやれば利益が高まる。それとマリンの事業、これはトップシェアとれているので、ここも利益の源泉にしたい」と述べ、インドネシア一極集中からの脱却を目指す考えを示した。
ヤマハ発動機は2012年12月期の連結営業利益予想を従来の450億円から280億円に下方修正した。前期との比較では48%もの大幅減益となる。