三菱自動車の益子修社長は、日本での生産について「今まで日本でつくって良いものだったら売れると思っていたし、そうやってきたが、限界にきている」との考えを示した。益子社長は8月1日に都内で開いた新型『ミラージュ』の発表会で一部報道陣に対し語った。
益子社長は、海外への生産シフトを「ある程度、意図的にしている部分もある」とした上で、「やはりマーケットが新興国で急拡大しているから、消費地に近いところで造っていかないといけない。為替に加えてロジスティックスまで考えると、トータルでコストダウンする競争になってきている」とも指摘。
「どうやってトータルコストを下げるのかということになると、日本での生産にあまり軸足を置きすぎていると厳しいというのが現実じゃないか」と述べた。
その国内生産に関して益子社長は「今造っている台数は何とか守れないかと思っている。しかし、だんだん時間とともに何が起こるかわからないから、厳しさは増しているという認識は持っている」と胸のうちを明かした。