大型バスを故意に停車させ追突事故を誘発、44歳の男を逮捕

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7日午前1時30分ごろ、栃木県矢板市内の東北自動車道下り線で、本線上に停車していた高速ツアーバス(大型バス)に対し、後ろから進行してきた中型トラックが追突する事故が起きた。この事故でトラックの運転者が死亡、バスの客12人が軽傷を負っている。

栃木県警・高速隊によると、現場は矢板市石関付近で片側2車線の直線区間。高速ツアーバス(東京発/青森行き)は前走するワゴン車とトラブルになって第1車線で停止。双方の運転者が口論していたところ、後ろから進行してきた中型トラックが追突した。

トラックは運転席部分が大破。運転していた山梨県南アルプス市内に在住する31歳の男性が全身強打で死亡。バスの乗客12人も打撲などの軽傷を負った。

その後の調べで、ワゴン車がバスの前方に回りこんで徐々に速度を落とし、最終的には完全停止させていたことが発覚。運転していた男はバスの運転者に対して「無謀な追い越しだ」などと因縁をつけていたことがわかった。

警察では「交通トラブルを発端とする悪質な走行妨害が衝突事故を誘発した」と判断。ワゴン車を運転していた千葉県四街道市内に在住する44歳の男を自動車運転過失致死傷容疑で逮捕した。

調べに対して男は「猛スピードで走行してきたバスに割り込まれて腹が立った」、「運転者に注意してやろうと思った」などと供述しているようだ。

大型バスにはスピードリミッターの装着が義務付けられておらず、未装着車両はトラックよりも高い速度で走行することも可能となっている。警察では男がこうした事情を知らず、自車を追い抜いたバスを無謀運転と思い込んだ可能性もあるとして、バス運転者からも事情を聞き、事故発生の経緯を詳しく調べている。

《石田真一》

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