「『プリウス』として呼ばれるためには、決して燃費に妥協してはならないことが、大きなポイントとしてあります」と、トヨタ『プリウスα』の開発主査粥川宏氏は語る。
プリウスαの燃費は、10・15モード走行燃費で31.0km/リットル、JC08モード走行燃費は26.2km/リットルを実現、同種のミニバン『ウィッシュ』やホンダ『ストリーム』の燃費15-16km/リットルと比較すると2倍に近い数値となる。
粥川氏は「プリウスαは、プリウスに“荷室を広げました”“3列シートを付けました”といった考え方では作ってはいません。3列シート車としてベストなパッケージングのものを作ろうと考えています」
「大人がきちんと乗れ、必要十分なスペースを持ちながら、空気抵抗や走行抵抗が小さい車を作ろうといったとき、“その大きさはどういったものがベストなのか?”を探るのが開発のポイントとなりました」と語る。
その結果、CD値は0.29を実現。ミニバンではスペースは大きいほどよいというニーズがある中、ミニバンとして必要十分なパッケージングを持たせつつ、“燃費”というキーワードで形を絞り込んでいったのがプリウスαなのだという。
粥川氏は「もちろん、グローバルに展開する車種でもありますので、海外のお客様にも満足していただけるものになっているのもポイントになります」と車の仕上がりに自信を見せた。