[広州レポート]日本車が行き交う「世界の工場」

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バス、自転車、そして多くの日本車が入り乱れる市街地
  • バス、自転車、そして多くの日本車が入り乱れる市街地
  • 新型オデッセイは良く見かける日本車の一台
  • 数百軒もの衣料品の店が立ち並ぶ
  • 皮革製品とベルトの専門店
  • 食料品を売る露天商も多い
  • 照明、花、壁紙や玩具などを取り扱う問屋街
  • 11月に開催されたアジア大会のキャラクター
  • 街の中心にある寺院にて

広州モーターショーが開催されている中国広東省広州市は、トヨタやホンダの工場があることもあって、街を走る自動車は日本車が多い。そのためか親日家も多いことでも知られている。「世界の工場」として活気づく広州の街をレポートする。

広州市は、北京、上海に次ぐ中国第3の規模の都市。人口は約1000万人。古くはシルクロードの起点として貿易で栄えてきたということもあり商売人が多い。これが現代の商業都市・広州にも受け継がれている。現在は生地や衣料品の生産が盛んで、海珠区の「中大国際軽紡城」には2000もの生地メーカーや問屋が軒を連ねる。このためファッションの発信地として多くの若者も訪れる。

沖縄県よりも南に位置することもあり、気候は温暖で年間の平均気温は22度。一年を通じて気温の変化がほとんどなく、ストーブを設置していないオフィスもあるほどだという。記者の滞在中も、12月後半だったにもかかわらず最高気温25度の日が続き、日本から持って行った冬物類は役立たずとなってしまった。

街を歩いてまず目に入るのは、交通量の多さ。運転マナーが悪いのか、ウデが良いのか、片側4車線を100km/hほどのスピードで車がびゅんびゅんとすり抜けて行く。片側2車線程度の道路でも信号や横断歩道が少ないため、横断するにはタイミングをつかむしかない。「歩行者優先」などは通用しないので注意が必要だ。

街を走る自動車は、トヨタ、ホンダが圧倒的に多い。多くの人が地元で生産されたものを好むようで、トヨタは『クラウン』、『カムリ(中国専用車)』、『カローラ(同)』、『ランドクルーザー』、ホンダは『シビック』、『シティ(中国専用車)』、『オデッセイ』などが走り回っている。

交通機関は地下鉄、バスの路線が張り巡らされており、市内ならばどこへ行くにも不便を感じることはないだろう。ただ地下鉄、バスともに平日の昼間でも通勤ラッシュのように混雑しているのでうっかり下り損ねたりしないよう注意が必要だ。

またタクシーの数も多く、初乗り料金も7元(約87円)からと非常に安いので気軽に利用出来るのも旅行者には心強い。記者は中心地の海珠区にある広州ホテルに滞在し、モーターショー会場の広州国際会議展覧中心への往復はタクシーを利用したのだが、約10kmの距離でも32元(約400円)程度だった。

ちなみにタクシーはVW『サンタナ』とキア『オプティマ』が大多数。日本で良く見かける『クラウンコンフォート』や『セドリック』よりやや大型のセダンで、後席もゆったりとしている。

《宮崎壮人》

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