トヨタ自動車の伊地知隆彦専務は4日の決算発表の席上、同社単体の世界販売が700万台でもブレークイーブン(損益分岐)とする収益体質目標が「クリアできたのかなと考えている」と語った。
トヨタは2008年9月のリーマンショック後、急速に業績が悪化するなかで、700万台でも収益が出せる体質を目指すと表明していた。伊地知専務は今期(2011年3月期)の業績が世界販売738万台で、3300億円の営業利益を確保できる見通しとなったことを引き合いに出し、目標がクリアできたとの見方を示した。
ただ、「販売台数が増えると必ず固定費は上昇する。何としても損益分岐点を上げないよう取り組みたい」と強調した。今後の収益回復見通しについては「良品廉価の車づくりに徹すれば、収益はついてくる」と述べた。