住友金属鉱山は15日、四阪工場(愛媛県今治市宮窪町四阪島)で行っている粗酸化亜鉛製造事業を10月1日付けで分社化すると発表した。同事業の業績が悪化しているため、分社化して意思決定の迅速化や経営責任を明確化する。
四阪工場では、電炉メーカーが産出する製鋼煙灰から亜鉛分を回収して粗酸化亜鉛を製造する事業を展開している。しかし、製鋼煙灰の集荷量が伸び悩んでおり、四阪工場の操業率が低下、業績が悪化している。
今回、粗酸化亜鉛製造事業を分社化して新会社を設立し、事業環境の変化に迅速・機動的に対応する。また、製鋼煙灰の集荷委託先であるエム・エスジンクと連携を強化して原料調達力の強化も図る。
四阪工場は、過去の事業資産を維持・管理しているが、これらの管理業務を粗酸化亜鉛製造事業から切り離し、同事業に業務を集約する。これらの資産管理業務は、別の事業所に移管する。
今回の分社化のほか、有利原料処理の検討なども検討し、同事業の収益力強化に注力する。