【ヨコハマ BluEarth 発表】低燃費タイヤのグリップ性能をテスト

横浜ゴムの新エコタイヤ『BluEarth AE-01』は、その発表会に合わせて、その性能を特設コースや公道で体験する試乗会もおこなわれた。

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ウェット性能を試す旋回コース。常時散水でヘビーウェットを再現
  • ウェット性能を試す旋回コース。常時散水でヘビーウェットを再現
  • ウェット性能を試す旋回コース。常時散水でヘビーウェットを再現
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  • 公道で試乗したインプレッサ
  • プジョー:箱根ターンパイクをBluEarthで走行する
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横浜ゴムが発表した『BluEarth AE-01』は、グローバル展開を意識した低燃費タイヤとして、ころがり抵抗の改善、パターンやプロフィール最適化、オレンジオイルを配合したコンパウンドなどによって、燃費とグリップ、ウェット性能などを高いレベルでバランスさせているという。発表会に合わせて、その性能を特設コースや公道で体験する試乗会もおこなわれた。

テストコースは駐車場にパイロンを立てたジムカーナのようなコースが設定された。ただし、図中央の旋回コースには常時ホースによって散水され路面はヘビーウェットな状態になっている。ここで、ウェットでの制動と定常旋回の性能や限界を体験する。周回コースでは、高速道路の継ぎ目を再現した部分とスラロームが設定された。

テスト車両は、『パッソ』『ヴィッツ』『プリウス』の3車種に、『ECOS』(従来のエコタイヤ)装着、BluEarth装着の合計6台が用意された。

まず、ECOSとBluEarthの比較だが、普通に発進する感覚でも出だしの軽さが体感できた。スラロームでは、乗り心地を重視したといいながら、筆者の感覚では、BluEarthのほうが横方向のねばりような安定感を感じた。タイヤ剛性そのものはECOSのほうが上回る印象だが、絶対的なグリップは同等レベル。BluEarthで採用されている「グリップモード」と呼ばれる横方向でのコンパウンドの働きによるものだろう。

ウェットでの制動テストは、旋回用の内周パイロンを目印にブレーキングを行う。旋回コースの直径は11mに設定されている。つまり30km/hくらいからのフルブレーキングを試すことができる。今回のテスト車両はすべてABS搭載なので、ABSを作動させる意識でブレーキングすれば内周パイロンの内側で停止できた。低燃費タイヤだからということで、ウェット時のブレーキ性能が極端に落ちるということはなさそうだ。

旋回コースは散水が絶えず行われており設定速度は20km/h程度。実際走らせてみると、30km/hくらいからフロントが滑り出すが、ブレーキやアクセルを細かく操作してやれば外に大きく膨らむことはない。

車種ごとの比較では、もっぱら車重に起因すると思われるフィーリングの違いがあった。最軽量のパッソの場合、パワーよりもタイヤの性能が上回っており、ドライ、ウェットともに低燃費タイヤということを意識する必要はないといえるだろう。

ヴィッツになると、ボディが一回り大きくなり重さに加え馬力も上がるので、ウェットの旋回コースでは注意していないとすぐに30km/h以上の速度になってしまいフロントが外へ逃げたがる傾向が見られた。

さらにハイブリッドのプリウスとなると、重さ・大きさを感じる場面もしばしばあったが、意図的にオーバースピードで旋回ブレーキをおこなうような場合を除いてグリップ不足となるような場面は少なく不安感はない。ただ、マッチングという点ではヴィッツやパッソというコンパクトカーにより分がある印象だった。

じつは、今回の試乗会では、ジムカーナ競技のようにタイヤをスキールさせるドライバーも少なくなく、テストの後半はだいぶタイヤがよれてきてしまった。もっとも今回の試乗会のように、急旋回や急ブレーキを繰り返す場面は日常の運転ではまずないし、BluEarthはこのような使われ方を想定した製品でもない。むしろ、転がり抵抗を24%も改善させたリーズナブルな価格帯のタイヤでありながら、ここまでのグリップ性能を実現したことを驚きとするべきだろう。
《中尾真二》

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