3月26日から東京ビッグサイトで開催された第37回東京モーターサイクルショーは、欧米製の電動バイクやハイブリッドスクーターが複数展示され、「電動二輪車元年」の到来を予感させる内容だった。そのなかで国内メーカーでは唯一ヤマハ発動機が、電動スクーターと電動アシスト自転車を出展した。
電動スクーターは、昨年秋の東京モーターショーにも姿を見せた原付規格のコンセプトモデル『EC-03』である。同社初の電動二輪車『パッソル』の進化形で、安全性を重視した結果バッテリーを車体に固定し、プラグインによる充電方式にあらためた点が最大の特徴だ。
モーターやリチウムイオン電池の性能については現時点では不明だが、30km定地走行での航続距離はパッソルの32kmから大きくレベルアップを図るはずだ。その一方で価格は、パッソルの20万円から大きく上昇することはないと予想できる。発売は今年の夏から秋を予定している。
電動アシスト自転車では、2008年の発売以来スポーティなデザインで人気の『PAS BRACE(パス・ブレイス)』を、EC-03と並べて展示しており、電動車両に豊富な経験を持つメーカーであることをアピールしていた。
しかし国内メーカーで電動車両を展示していたのはヤマハ発動機だけであり、欧米製の電動バイクやハイブリッドスクーターが姿を見せた今回のモーターサイクルショーでは、物足りない感もあった。