21日午後、新潟県三条市内のアパート駐車場で、駐車されていた乗用車の車内に放置されていた乳幼児2人が死亡する事件が起きた。警察では熱中症で死亡した可能性が高いとみて、両親から保護責任者遺棄致死や重過失致死容疑で事情を聞いている。
新潟県警・三条署によると、事件が起きたのは21日の午後0時30分ごろ。三条市消防本部に対し、同市内に住む33歳の男性から「駐車中の乗用車車内で寝ていた1歳男児と、生後11か月の男児がぐったりとしていて、意識が無い」との119番通報が寄せられた。
救急隊員が出動し、心肺停止状態だった2人を近くの病院に収容したが、まもなく死亡が確認された。熱中症が死因とみられている。警察では保護責任者遺棄致死や重過失致死容疑で男性や、2人の母である28歳女性から事情を聞いている。
死亡した乳幼児を含む4人は前日まで東京方面へ旅行しており、事件当日の午前5時30分ごろに帰宅した。子供は車内に設置されたチャイルドシートに着座したまま寝ていたため、両親はそのまま車内に2人を残し、自分たちだけ室内に入ったという。調べに対しては「起こすのがかわいそうだった」などと話しているようだ。
午前5時ごろの時点では三条市内は雨が降っており、気温も20度以下だったとみられるが、その後は急速に天候が回復。発見時には約28度となっていた。両親は寝ていたため、天候回復や気温上昇にまったく気づいていなかったとみられる。クルマの窓は閉め切られており、車内の温度は50度以上に達していたという。