スズキは、1979年5月から発売している『アルト』が5月で誕生30年を迎え、発売以来国内で480万台、海外でアルトベースの海外仕様車520万台を販売し、2009年3月末までの世界累計販売台数が1000万台を達成したと発表した。
アルトは、軽自動車の市場が大きく落ち込んでいた1970年代後半に、「女性が気軽に使いこなせるクルマ」というコンセプトで開発した。直線的でおしゃれなデザイン、ランク分けのない1グレード設定、物品税のかからない商用車規格の採用、全国統一価格47万円と、当時の常識を打ち破る商品として発表。発売開始と共に人気となり、当初の月間販売目標台数5000台を大きく上回る好調な販売を続け、スズキを代表するベストセラーカーとなった。
また、海外では1983年にインド政府との合弁会社マルチ・ウドヨグ社（現・マルチ・スズキ・インディア社）で、2代目アルトをベースとした0.8リッターエンジン搭載の小型車『マルチ800』を生産・販売し、インドにおけるモータリゼーションを大きく推進した。さらにパキスタンや中国でも生産を始め、現在では世界132の国と地域で販売されている。
