パーク24は、内部組織であるパーキング総合研究所が、2008年8月から実施している「ヒートアイランド対策実証実験」に関するレポートをまとめたと発表した。
実験は、「タイムズポート聖蹟桜ヶ丘」(駐車台数298台)のアスファルト、砂利敷きに「芝生舗装」「保水性舗装」「遮熱排水性舗装」の路面を加え、同じ条件下で温度変化や耐久性を検証した。
芝生舗装では、アスファルトが55度に対し、20度程度低い36度だった。耐久性は日照、降雨量などの自然現象や路面の水はけなどに影響を受けやすく、車室には芝生が残ったが車路には芝が残らない結果となった。
保水性舗装・遮熱排水性舗装では、45度まで上昇し、芝生より温度は高くなったがアスファルトと比較すると10度前後低い結果となった。耐久性は実験開始から約半年した現段階では変化無しで、舗装の耐久性が維持されている。
実験の結果、芝生舗装については温度抑制効果が5種類の路面の中で最も高く、ヒートアイランド対策としての有効性を示した。芝生舗装を行う際に考慮すべきポイントは、水はけの状態、芝生種類、保護方法、車の通行量の4点。耐久性、メンテナンスコストも芝生舗装を展開する上での課題となる。
保水性舗装、遮熱排水性舗装は現段階ではアスファルトと比較すると舗装自体の価格が高い。舗装の低価格化が今後の展開において重要な要素となる分析している。