ノルウェーのEVメーカー、米国現地生産計画を発表

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ノルウェーのTHINK(シンク)社は12日、米国でのEV生産プランを公表した。2010年にミシガン州で新工場を稼動させ、年間1万6000台のEVを生産。将来は年産6万台に引き上げる方針だ。

シンク社は1990年、ノルウェーに設立。1999年12月、『シンクシティ』を発表した。シンクシティはダイムラーの『スマートフォーツー』よりもひと回り大きなボディを持つ2シーターのシティコミューターEVだ。リアシートはオプションで用意される。

2008年発売の現行モデルは、最大出力41psのモーターを積み、最高速100km/h、最大航続距離180kmと実用性も十分。2次電池はリチウムイオンバッテリーで、充電は家庭用の230Vコンセントで約9時間半から13時間だ。ボディパネルはリサイクル可能なプラスチック製で、内装材は100%リサイクルできるなど、環境にも配慮。もちろん、欧州の衝突安全基準も満たしている。

シンクシティはノルウェー国内だけで販売されており、首都オスロがメイン市場。オスロは充電用のインフラ設備が整っており、EVに対しては専用レーンの走行や駐車場が無料になるなど、優遇策が導入されているためだ。

シンクの米国進出計画の内容は、ミシガン州を最有力候補地に新工場とテクニカルセンターを建設。2010年からEVの生産を年間1万6000台規模で開始するというものだ。当初は300名を雇用し、最終的には900名に増員、年産6万台体制を目指すという。シンク社は「テクニカルセンターは70もの現地EV関連企業に、新しい雇用を創出する」と語っている。

米国での生産車種はシンクシティで、発売当初は年間2500台を法人向けに販売。価格は2万ドル(約196万円)以下で、別途、5年間のバッテリーリース料として月額90ドル(約8800円)が必要。しかし、バッテリーのトラブル時は無償交換してもらえる。また、米国仕様のバッテリーはA123社とEner1社と共同開発した、小型高出力の最新バージョンになるという。

米国で年間6万台のEV販売とは、なんとも壮大なプランだが、シンク社の約20年の歴史は、まさに波乱万丈だった。シンク社は1999年に経営破たん。フォードから1500万ドル(約15億円)の出資を受け、シンクシティの販売にこぎつけた。しかし、フォードは2003年、シンク社との提携関係を解消。その後、シンク社の経営は安定せず、2007年3月には米国とノルウェーの投資家から、総額2500万ドル(約25億円)の出資を受けている。

世界的な金融危機の影響で、トヨタをはじめ多くの自動車メーカーが米国新工場の稼動延期や建設計画の凍結を決定。そんな中でのシンク社の米国進出計画だけに、今後の推移を見守りたいところだ。
《森脇稔》

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