【ジュネーブモーターショー09】トヨタ ヴァーソ 新型…欧州向け小型MPVが進化

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トヨタは3日、ジュネーブモーターショーで新型『ヴァーソ』を発表した。トヨタのトルコ工場で生産される欧州専用モデルで新型が3代目。欧州Cセグメントの小型MPVでトップクラスの快適性や安全性、使い勝手の良さが追求された。

外観はトヨタが「デュアルゾーン」と呼ぶダイナミックなデザイン手法を導入。フロントバンパーから始まる力強いキャラクターラインはサイドドアの低い部分を通り、後輪付近から一気にルーフエンドを目がけて上昇する。このキャラクターラインから上のゾーンにボンネットやキャビンを置き、下のゾーンにシャシーやトランクを配置した。

ボディサイズは全長4490×全幅1790×全高1620mm。2代目モデルと比較すると、70mm長く、20mm幅広い。全高は変わっていない。トヨタによると、欧州Cセグメントの小型MPVとしては、最もコンパクトな7シーターだという。空気抵抗係数Cd値はクラストップの0.295と優秀だ。

室内は「スマートウェーブダイナミズム」という考え方を導入。ドライバーゾーンは機能性を追求。パッセンジャーゾーンはリラックスできる空間を目指した。ソフトタッチ樹脂を使ったインパネアッパー部は、波打つようなデザイン。センターメーターはドライバー方向にオフセットされている。シフトレバーはセンターコンソールに配置。ステアリングホイールやセンターコンソール、ドアハンドルはチタニウムルックで仕上げられた。

「イージーフラット7」の導入もニュース。これは簡単に2/3列シートが格納できるアイデアで、シートアレンジは32通りにものぼる。3列目シートは背もたれを倒すだけでフラットなフロアにできるほか、2列目シートにはポジションメモリー機能を採用し、3列目シート乗降後の復帰を簡単にした。2/3列目シートのヘッドレストをL字型として、シート格納時の利便性と運転席からの後方視界の向上を狙っている点も見逃せない。

さらに、運転席は座面を20mm伸ばし着座感をアップ。シート高も40mm引き上げて視界を改善した。2列目シート高は逆に35mm低くし、頭上空間を拡大。2列目シートは前後スライド量が30mm増えており、1列目と2列目のシート間の距離はプラス50mmの975mmと、足元のゆとりが向上した。

荷室はシートを倒すだけで簡単にスペースを拡大できる。荷室幅はプラス240mmの最大1585mm、荷室長はプラス185mmの最大1830mmを確保。3列目シートを起こした状態での荷室容量は、プラス115リットルの178リットルと大きく広がった。収納スペースも豊富に設けられている。

エンジンはガソリン2、ディーゼル2の合計4ユニット。パワーアップを果たしながら、環境性能も引き上げる「トヨタオプティマルドライブ」思想が取り入れられ、パワーは最大で20%向上。CO2排出量は最大で12%削減した。

ガソリンはどちらも「バルブマチック」仕様で、1.6リットル直4(132ps、16.3kgm)は22ps、1kgmパワーアップ。欧州複合モード燃費は約10%改善し14.7km/リットル、CO2排出量はマイナス17gの161g/kmだ。1.8リットル直4(147ps、18.4kgm)は18ps、1kgmパワーが向上。欧州複合モード燃費は約10%改善し14.3km/リットル、CO2排出量はマイナス19gの165g/kmである。トランスミッションは6速MTが基本で、1.8リットルにはCVTの「マルチドライブS」が用意される。

ディーゼルはどちらも「D-4D」で、2.0リットル直4(126ps、31.6kgm)がCO2排出量140g/km。2.2リットル直4(150ps、34.7kgm)がCO2排出量178g/kmとなっている。

ハンドリング性能はホイールベース延長や前後トレッド拡大により、安定性が向上。サスペンションのジオメトリー変更、電動パワーステアリングのチューニング見直し、ブレーキ容量のアップなどの改良も行い、乗り心地とハンドリングを両立させた。NVHの低減も図られている。

安全面も強化されており、3列目シート用のカーテンエアバッグを含む7エアバッグ、VSC+、HAC(ヒルスタートアシストコントロール)と万全の構え。トヨタによると、ユーロNCAPの5スターレベルの衝突安全性能を実現しているという。

大きく商品内容を引き上げた3代目ヴァーソは、欧州で4月から販売開始。今回のジュネーブで、同じく新型を発表したルノー『セニック』が最大のライバルとなりそうだ。

《森脇稔》

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