日産のインテリアデザイン…手触りは指紋から

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27日に開催された、日産自動車の「インタラクションデザインワークショップ」。“人の感じ方をデザインする”をテーマとしたインテリアデザイン研究においては“触り心地”も重要で、硬いプラスチックにも心地よい“柔らかさ”と“しっとり感”を追求したという。

日産自動車デザイン本部カラーデザイン部アソシエートデザイナー吉富京さんは、「人が物に触って“心地良い”と感じるのは、実は指の指紋の溝にある感覚器官に物が触れた時なんです。だからその溝に合わせてプラスチックの表面に『シボ』と呼ばれる目に見えない細かい突起を無数に作ることで、硬いプラスチックでも触感を良くすることができます」と話す。

また、触り心地の良さの重要な要素である“柔らかさ”については、「柔らかい物というのは例えば指で押した時には反発力が弱いため、指に触れる面積が大きくなります。逆に硬い物に触れた時は、反発力が強いので触れる面積は小さくなる。この作用を利用して、プラスチックに凹凸を付け、指が触れる面積を大きくすることで同じ素材でも“しっとり感”と“柔らかさ”を感じさせることができます」と語ってくれた。

この技術は、今回初披露された研究車両『BUI-2』以外にも、既に新型『フェアレディZ』のドア内側のグリップなどにも採用されており、クルマに乗ってドアを閉める際に握るグリップの指が触れる部分には、約2-3mm程度の丸いくぼみがいくつも付けられていた。ちょうどそのグリップの、指の甲側が当たる部分には、全く同じ素材で突起の付いていない部分があり、実際に触って比べてみた。するとくぼみのある方の触感は、無い方に比べてまるでゴム素材を触っているかのような“しっとり感”を確かに感じることができた。

吉富さんは、「(今回のワークショップは)カタログや店頭では、なかなか説明することができない細かい部分のこだわりを見せる良い機会。今後ももっとこういった機会を増やしていければ」と話してくれた。

日産のクルマに乗る際には、色々な所を触ってみると何か新しい発見があるかもしれない。

《宮崎壮人》

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