三菱航空機は22日、開発を進めている次世代のリージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)のスラット、フラップ、翼胴フェアリング、ラダー、エレベーターの設計と製造に、台湾のAIDC社の参加を決め、契約を結んだと発表した。
AIDC社(Aerospace Industrial Development Corporation/漢翔航空工業股份有限公司)は、創立が1969年で40年近い歴史を持つ台湾の航空機メーカー。1996年以来、軍用機だけではなく、民間機用の構造部分の製造も手がけており、ビジネスジェットの主翼、垂直尾翼、
ヘリコプターのコクピットなどを製造している。
AIDCは契約に基づき、スラット(主翼前縁に装備される稼動補助翼で、飛行機の揚力を増大させる。)、 フラップ(主翼後縁に装備される稼動補助翼で、飛行機の揚力を増大させる。)、翼胴フェアリング(翼と胴体との接合部の覆い。)、ラダー(方向舵。垂直尾翼後部の動翼。)、エレベーター(昇降舵。水平尾翼後部の動翼。)の5つの部位の製造を担当する。
三菱航空機・戸田信雄社長は、「AIDCの参加により、MRJの開発、製造の主要パートナーがほぼ出そろった。三菱航空機と三菱重工に加えて、世界一流のパートナー各社をそろえたMRJプロジェクトは、 開発現場で設計、技術評価などの作業が順調に進行している。」と述べた。